...同時に病者と等しく苦痛を感ずることの出來ぬ個體と個體との隔たりに就いて一種の果敢さと寂しさとを感ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...お前達の知識とはまだずつと隔たりのある事なんだからね...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...平均五吋(インチ)ほどの隔たりが出来てしまった...
大阪圭吉 「死の快走船」
......
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...これらの原始的の影法師と現在の有声映画には数世紀の隔たりがあるにかかわらず...
寺田寅彦 「映画時代」
...以前と同じ隔たりをおいて突っ立った...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...遠い隔たりがある...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...という先進国の形態にはなお大きな隔たりがあった...
中井正一 「調査機関」
...遊行上人の泊っていた一間とは襖(ふすま)一重の隔たりでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつか知らず二三間は隔たりが出来てくるのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...事実彼と伯父との間にはちょうど半世紀の年齢の隔たりがあった...
中島敦 「斗南先生」
...隔たりの関は見えぬが...
夏目漱石 「虞美人草」
...やや前方に当たれる右側のすこしく隔たりたるところに...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...距離・隔たりは、あらゆる観念の勢いを減少させることは確かである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...宮のおいでになる場所と山荘の隔たりが物哀れに感ぜられた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恵まれた方の隔たりはこれほどもあるものかという気のする常陸夫人だった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宇治時代と今とはあまりにも年月が隔たり過ぎ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...英雄自身の主観とにはおのずから隔たりもあり...
吉川英治 「三国志」
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