...此事を以つて直ちに僕の厭味とする者は刺戟を受けたる瞬間の痛さにその刺戟を與ふる者を怨恨する事をのみ知つて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...病院(びやうゐん)を怨(うら)んで居(ゐ)るんですかねえ...
泉鏡太郎 「艶書」
...神に対して怨(うらみ)の語を放つは...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...私にはひどく怨めしかつた...
太宰治 「津軽」
...蘇東坡は梅直講に知られて其の徒となり得た樂を、『苟も其れ一時の幸を僥し、車騎を從へること數十人、閭巷の小民をして聚觀して之れを賛嘆せしむるも、亦た何を以て此の樂に易ん』と云ひ、更に不怨天、不尤人、蓋優哉游哉、可以卒歳と言つて居る...
中島徳藏 「巽軒先生喜壽の祝辭」
...世にも怨めしそうに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...泣かない日とてはない何千人の怨み...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それに怨みが加わると別だよ」「なるほどね」「江の島で一緒に泊った三人が潔白だと判った時...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――有馬屋には重なる怨み...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...隨分思ひも寄らぬ怨みも買ひますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――両親を怨(うら)む者もあったかも知れませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...春怨思慕(しゅんえんしぼ)の若々しいセンチメントが...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...さも怨めしさうにわたくしを見てゐます...
森鴎外 「高瀬舟」
...これら下民の怨恨が天に通じ...
山本周五郎 「花も刀も」
...などと怨み呪(のろ)っている者を捜し...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...ひでえ目にあった怨みがあるじゃございませんか」「怨みも捨てるのが降(こう)というもの...
吉川英治 「新・水滸伝」
...人間の恩愛怨恨すべては無に帰し...
吉川英治 「随筆 新平家」
...だから自分の怨みばかりでなく...
吉川英治 「宮本武蔵」
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