...日本兵はその家々を転々として訪れ...
石川欣一 「比島投降記」
...殊(こと)にすでに世間に伝わりて転々(てんてん)伝写(でんしゃ)の間には多少字句の誤(あやまり)なきを期せざれば寧(むし)ろその本文を公にするに若(し)かざるべしとて...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...商用で転々していたものか何んの返事もありませんでした...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...どんなに床上に転々して...
橘外男 「仁王門」
...転々、アヤマラザレバ、コノナニヲ作ルベキ...
田中英光 「野狐」
...しかしそっちこっち転々してみて...
徳田秋声 「縮図」
...青白い胎児はこの前のカルナヴァル祭最終日にオペラ座で踊った金ぴか物に包まれて転々し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...性質(たち)の悪い金を借り始めたのが転々して祟(たた)っているんだと云う事を聞いた...
夏目漱石 「それから」
...常に住居を転々としていた...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...転々と他人の部屋に割込んで暮していた...
原民喜 「火の唇」
...まもなく退学してその後神戸の三宮辺りの酒場を転々としていたが...
久生十蘭 「魔都」
...暗転々々に笑ひがとれた...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...暗転々々が一々赤い緞帳をしめる始末で...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...定めとてもない漂泊の旅に転々として憂世(うきよ)をかこちがちな御面師が...
牧野信一 「鬼涙村」
...モデルの僕が転々生活ばかりして滅多に現れないので正月にとりかゝつていまだに完成しない制作に...
牧野信一 「ブロンズまで」
...ぼくはあまり飲み屋を転々としなくなった...
山之口貘 「酒友列伝」
...転々して英国に渡りたるものなるを以て...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...宮子のマルセル式の頭髪が長椅子(ジュバン)の脊中を転々と転がった...
横光利一 「上海」
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