...そこでやはり転々としてその日その日の苦しみを忘れるやうな生活をしてゆく...
芥川龍之介 「孤独地獄」
...日本兵はその家々を転々として訪れ...
石川欣一 「比島投降記」
...かの算珠(さんしゆ)盤上に心転々し...
石川啄木 「閑天地」
...彼らはなるほど会社間を転々する...
伊丹万作 「映画界手近の問題」
...それがまた転々して...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...七ツの長女と転々放浪している際は...
田中英光 「さようなら」
...こうして転々と居所を変えている間にどうしたことか...
寺田寅彦 「埋もれた漱石伝記資料」
...そちこち転々した果てに樺太(からふと)まで乗(の)し...
徳田秋声 「縮図」
...藤三はこの界隈(かいわい)の風呂屋を転々した三助(さんすけ)であり...
富田常雄 「刺青」
...わたしは子供を離さずに転々していた子さんを...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...畳に転々泣き叫び...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...転々と他人の部屋に割込んで暮していた...
原民喜 「火の唇」
...矢鱈に転々して堪るものか...
牧野信一 「明るく・暗く」
...モデルの僕が転々生活ばかりして滅多に現れないので正月にとりかゝつていまだに完成しない制作に...
牧野信一 「ブロンズまで」
...私の感想では、作者は葉子と共に、あの面、この面、と転々しつつ、遂に葉子の不幸の原因は掴み出すことが出来なかったように思える...
宮本百合子 「「或る女」についてのノート」
...そしてなんと度々「ザンゲ」したり「ミソギ」したり「転向」したり「転々向」したり「転々々向」したりしたことでしょう...
三好十郎 「恐怖の季節」
...住所の転々に従ったからなのである...
山之口貘 「酒友列伝」
...原始林と人跡の絶えた峡谷の奥を転々し...
山本周五郎 「おばな沢」
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