...人気が去ってからは他の仕事に転々して...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...抱き合って転々し...
江戸川乱歩 「影男」
...本尊の阿弥陀像は一年を通して村中の家々を順ぐりに転々することになっているので...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...自分の心が何処まで転々してゆくか不安だった...
豊島与志雄 「反抗」
...隣室の紙声枕に通って転々すと...
豊島与志雄 「録音集」
...居候から居候へと転々して行く道でありながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...性質(たち)の悪(わる)い金(かね)を借(か)り始めたのが転々(てん/\)して祟つてゐるんだと云ふ事を聞(き)いた...
夏目漱石 「それから」
...転々と持ちあるいて黄色くなった私の詩稿を先生にお見せした事があります...
林芙美子 「文学的自叙伝」
...屋根裏部屋や建物の階段部や廊下や玄関などに転々としてとどまる...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「家長の心配」
...南の盛り場を転々と流れ歩いた...
久生十蘭 「虹の橋」
...私の感想では、作者は葉子と共に、あの面、この面、と転々しつつ、遂に葉子の不幸の原因は掴み出すことが出来なかったように思える...
宮本百合子 「「或る女」についてのノート」
...高見順の「起承転々」「見たざま」村山知義の「獣神」...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...更に洪水の為各地を転々としてやっと落ちついたのが七月の半ば...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...駒込中里の先輩の家と不義理を重ねて転々としているうちに大正十二年九月一日の大地震なのであった...
山之口貘 「私の青年時代」
...そのときどきの仕事を転々と稼ぐよりほかにしかたがなかった...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
...転々とする気もちはない...
吉川英治 「新書太閤記」
...なおそれから幾人もの手を転々して...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...住居も二度まで転々した...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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