...到底彼の如くに几帳面なる事能わず...
芥川龍之介 「恒藤恭氏」
...お上は何んでも几帳面だから――』『几帳面ならもう始めさうなもんだな...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...几帳面なことができるのである...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...御性格にコツンと固い几帳面なところがございまして...
太宰治 「右大臣実朝」
...この小さな几帳面な七十婆さんは...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...そこの醫官の小川正子女史とは文通を續けて其几帳面な性質...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...依子は変に几帳面な所があった...
豊島与志雄 「子を奪う」
...几帳面なのが大好きなんだ」と大変御機嫌が良かった...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...――あの番頭はまた恐ろしく几帳面な野郎で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの娘はまことに物事に几帳面な性(たち)で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...這入りもしない金の豫算をたてる事が出來ない几帳面な女になつてゐた...
林芙美子 「秋果」
...その正確で几帳面なことに一驚を喫した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...何よりも勤勉で几帳面な点に於いて彼は衆に抽んでていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その代り聯隊ぢゆうにイワン・フョードロッチくらゐ几帳面な者はなく...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...顧客の故モートン氏は几帳面なたちであったから...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...神経質なほど几帳面な性格だった...
牧逸馬 「生きている戦死者」
...お医者が几帳面な人だからキマリどおりにするのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...日記とかメモとか几帳面な習慣のまったくない自分には多少の錯誤はないとは云いきれない...
吉川英治 「年譜」
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