...頭は角刈りでさ...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...ウソの黒頭巾(ずきん)の頭は角刈のようにさっと平らにそげている...
高村光太郎 「木彫ウソを作った時」
...ほうっといてくれと云うのだ」「そうか」左側には二十五六の頭を角刈にした壮(わか)い男がいた...
田中貢太郎 「春心」
...角刈はその時口を挟んだ...
田中貢太郎 「春心」
...うんと飲みな」角刈は対手(あいて)になった...
田中貢太郎 「春心」
...田を作れか」角刈は揉あげに何か云いかえしをしなければ気がすまなかった...
田中貢太郎 「春心」
...夜(よる)枕に就(つ)いてからも角刈の其の丸い顔が目についたり...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...帽子も被らない角刈の職人体の若い男が二人居た...
豊島与志雄 「群集」
...頭髪は角刈りにしていた(私は髪を伸していた)...
豊島与志雄 「微笑」
...角刈の男は立ち上った...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...半纏(はんてん)の角刈(かくがり)と入れ違に這入(はい)って来て...
夏目漱石 「明暗」
...さっきから、一人で、蛇口(じゃぐち)のすぐ下に浸っていた、角刈頭で、色の青黒い、全身に彫青(いれずみ)をほどこした、眼つきの鋭い男である...
火野葦平 「花と龍」
...きれいな身体してるなあ」角刈の男は...
火野葦平 「花と龍」
...「ちょっと、それを、収(なお)すな」マンが、麻袋のなかに、煙管と、懐中ランプを入れようとすると、一段と背の高い、顎のしゃくった、茄子(なすび)色の、角刈の男が、マンの右手をつかんだ...
火野葦平 「花と龍」
...ところが、もみあって、幾ばくも経たない間に、角刈の茄子色は、奇妙な呻(うめ)き声を発すると、そこへ、提灯をたたむように、へなへなと、坐りこんでしまった...
火野葦平 「花と龍」
...四十歳くらいで、色の青白い、角刈りにした男、着物のうえから、「友田」と襟に入った半纏を引っかけている...
火野葦平 「花と龍」
...次郎さんと呼ばれる角刈りの美(い)い男ぶッた若い熟練工と四十がらみの主任と...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...やがて角刈の次郎さんとお勢ちゃんが...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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