...彼は Kolossal klagend(極めて歎きの深い)といふ要領を得た二語にその印象を要約した...
阿部次郎 「帰来」
...是が救済策に就ては未だ嘗って要領を得た提案がない...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...これにて要領を得たるが...
大町桂月 「久地の梅林」
...よく要領を得た答えに私もよろこび...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...女のいうままに下河原(しもがわら)の旅館の方にいって要領を得た話を訊こうとしても...
近松秋江 「狂乱」
...柳に風と受け流してばかりいて少しも要領を得たことをいってよこさなかったので...
近松秋江 「霜凍る宵」
...相変らず要領を得たような...
中里介山 「大菩薩峠」
...要領を得たような得ないような...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで要領を得たようなつもりでいるところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...要領を得たようで得られないのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...相当要領を得たところの知識は...
中里介山 「大菩薩峠」
...車夫は要領を得たごとくまた得ないごとく...
夏目漱石 「行人」
...結局要領を得た何の挨拶(あいさつ)もできなかった...
夏目漱石 「行人」
...そうなるかもしれませんけれど」三四郎は少しく要領を得た...
夏目漱石 「三四郎」
...代助は言葉の上(うへ)でこそ、要領を得たが、平岡の本体を見届ける事は些(ちつ)とも出来(でき)なかつた...
夏目漱石 「それから」
...「何でも島田に結(い)ってた事がある」このくらいよりほかに要領を得た返事は一つもできないので...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...父の――」「そうか」要領を得たような得ないような問答ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...われわれ局外者にとってはこの章の要領を得た叙述がはなはだありがたい...
和辻哲郎 「孔子」
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