...自堕落な心もちしか起させなかつた...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...貧困で自堕落な画家の間にだけもっぱら流行している様子で...
太宰治 「花火」
...お蘭さんのような自堕落な女に使われたがらないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし、恥を知らぬ、自堕落な連中が、どこ迄も只道楽を道楽として臆面もなく下等に馬鹿話を吹聴(ふいちやう)し合つてゐる時、一人沈黙を守るのは偽瞞でもなければ衒(ぶ)る事でもない...
長與善郎 「青銅の基督」
...自堕落な始末の悪い気違いとばかり思って居たその女が...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...少し自堕落な風俗ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...思い切って自堕落な風(ふう)を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お茂の自堕落な生活には愛想を尽かしている様子で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その為に酷く自堕落な者のやうに母達には思はれたが...
牧野信一 「籔のほとり」
...贅沢だけれども自堕落な身なりで――例えばチョッキのボタンが二つ三つ外れている短かい口髭を軽くひねり上げて……といった様子をしながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...だから自堕落な身なりの若い人たちと一緒に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...自堕落な暮し方をしているといって...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...彼女のそそるように自堕落な身ぶりの...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...対外上にも友情の仮面を便宜としているという風な自堕落なものでもないと思う...
宮本百合子 「異性の友情」
...殊に自堕落な気分に浸(ひた)る女の中には...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...日本に居て想像すると欧洲三界(がい)へ斯(こ)んな風にして出稼ぎして居る男女(だんぢよ)は大抵自堕落な人間の様だが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...その翌日は昼から自堕落な酒宴に浸っている...
吉川英治 「剣難女難」
...自堕落な中に甘ンじている者かと思えば...
吉川英治 「私本太平記」
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