...彼女は矢先を変えて、新しいプロジェクトに着手した...
...矢先に挟まったかけらが痛かった...
...矢先が尖っているナイフは危険だ...
...矢先をついた発言で彼を怒らせてしまった...
...彼は矢先の狙いが定かで、命中精度が高かった...
...誰かに聞いてもらいたいと思っている矢先だったので...
有島武郎 「星座」
...悲惨な死に方などせずにすむのではなかろうかという甘い思いを幽かに胸にあたためはじめていた矢先に...
太宰治 「人間失格」
...自分は自分で早く身を固めようと思っていた矢先だったから...
近松秋江 「雪の日」
...こんな実験をやっている矢先に都下の有力な新聞で旬刊が発行されるようになった...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...何とか口実をつけて逃げたいと思ふ矢先...
永井荷風 「男ごゝろ」
...その矢先混雑する船梯子(ふなばしご)を上って...
永井荷風 「監獄署の裏」
...長吉(ちやうきち)はいか程(ほど)暖(あたゝか)い日和(ひより)でも歩いてゐると流石(さすが)にまだ立春になつたばかりの事とて暫(しばら)くの間(あひだ)寒い風をよける処(ところ)をと思ひ出した矢先(やさき)...
永井荷風 「すみだ川」
...長吉はいかほど暖い日和(ひより)でも歩いているとさすがにまだ立春になったばかりの事とて暫(しばら)くの間寒い風をよける処をと思い出した矢先(やさき)...
永井荷風 「すみだ川」
...時にはなお更甚しく好奇心に駆(か)られる矢先...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...先刻(さっき)からよほど窮していた矢先だから...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...借金を返すといくらも殘らない――死骸の財布に二分しきやなかつた――でもう少し金を欲しいと思ふ矢先...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なんか変った事が起らなければいいがと思っている矢先...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――上樣御脈を拜する矢先となれば...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何しろ赤ン坊が生れる矢先でござんすから...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...この度射んとしける矢先に...
南方熊楠 「十二支考」
...ここへ来たら大変だぞ……と泳ぎながら考えている矢先だったもんだから仰天したよ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...睦まじく話すことの実現しない矢先に...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...龍(たつ)を見(み)つけ次第(しだい)矢先(やさき)にかけて射落(いおと)さうと思(おも)つてゐるうちに...
和田萬吉 「竹取物語」
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