...男性的な顔を見やる葉子の...
有島武郎 「或る女」
...元来は最も男性的な...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それから男性的なラッパの音に導かれて兵隊の行列が現われる...
寺田寅彦 「映画雑感(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...銀子にも男性的なこの青年の印象は悪くなかった...
徳田秋声 「縮図」
...男性的な気象の持主であるその女性は...
徳田秋聲 「佗しい放浪の旅」
...どうも陰影の少い男性的な...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...陽やけした顔にのぼる男性的な微笑...
豊島与志雄 「沼のほとり」
...あくまでも男性的な...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...伯父のはっきりした男性的な風貌に似なかったことは残念だったが...
中島敦 「斗南先生」
...芸術くらゐ論理的な謂はゞ男性的な性格と環境とを必要とするものはないやうに思はれる...
中原中也 「詩と現代」
...男性的な気概に充ち...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...叙事詩は男性的なものであるから...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...男性的な季節の匂いが私を驚かす...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...暑さ全く男性的なり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...男性的な強い性格で...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...くっきりとした男性的な顔は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「は、はい……」娘は小鳩のようなおののきを見せて、顔の紫ちりめんを解く、そして、むき出された文金(ぶんきん)の高髷(たかまげ)と白い指を、惜し気もなく地につかえて、「今、あの木立(こだち)の暗がりで、盗賊に刃物(はもの)をつきつけられ、恐ろしい目にあおうとしていたものでございますから、それで思わず不作法な……ど、どうぞ、お助けなされて下さいまし」それまで、ひッそりと、ゆかしい薫(かおり)と気配をこめていた女駕の中で、「なに、盗賊だと?」生々(いきいき)した、しかも男性的な、若者の声が、「面白い!」と、ひびきました...
吉川英治 「江戸三国志」
...大きな男性的な唇を声なくうごかしていたが...
吉川英治 「篝火の女」
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