...男性的な強い弾力を持つ筋肉の震えをまざまざと感ずるので...
有島武郎 「或る女」
...男性的な顔を見やる葉子の...
有島武郎 「或る女」
...日に焼けて男性的なオッタヴィアナの顔は...
有島武郎 「クララの出家」
...Mが行つて少したつと四十五六の男性的な粗野なものごしをした赤ら顔の...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...然らざれば、また、世の俗習家がジンギス汗等に向つて、渠等の公明正大な、男性的な、東洋的な、本能上の行動を、自分の俗習見に照らして、けち臭く解釋してゐるのだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...真昼になってじりじりと岩が燃えるような男性的な風景...
海野十三 「火星探険」
...男性的なトゲトゲしい線が眼立つに違いないのが...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...そこにはデカダン的で男性的なものがあつた...
種田山頭火 「行乞記」
...しかし私の中の男性的なものが発育して行くにつれ...
外村繁 「澪標」
...陽やけした顔にのぼる男性的な微笑...
豊島与志雄 「沼のほとり」
...男性的な気概に充ち...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...此世界では斯る男性的な...
羽志主水 「監獄部屋」
...男性的な季節の匂いが私を驚かす...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...淺間は男性的な姿を空に描いて居た...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...お母さんの方は男性的な骨格の逞しさがありますね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...くっきりとした男性的な顔は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...コンドルは先ず小生と妻とを引き離すべく小生を誘って、J・I・C結社の団員に引き入れましたが、永らく日本を離れておりまして、一種の亜米利加式、無国民性者(コスモポリタン)化しておりし上に、無学で、無智でありました小生は、コンドルの云う通りにこの秘密結社の仕事を、最も男性的な、堂々たるものと信じておりました...
夢野久作 「暗黒公使」
...皇系にはまれな男性的な御風貌であった...
吉川英治 「私本太平記」
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