...独り物案じに沈み...
岩野泡鳴 「耽溺」
...増田は欄に凭せた肱の上に顎をのせて無頓著にもう物案じを始めてゐる...
高濱虚子 「俳諧師」
...ひとり坐って物案じいたしましたが...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...紙に上の句をお書きになつただけで物案じなされ...
太宰治 「右大臣実朝」
...」妻君は物案じをする様子で語調を緩(ゆる)めた...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...「懐で物案じというんですね……...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...彼はなにか物案じげな様子で...
豊島与志雄 「土地に還る」
...物案じをしているらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...物案じ顔に休んでいるのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつまでクヨクヨと物案じをしている男ではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...暫く物案じをして居たがすぐに其所を始末して母へ暇を告げて出て行つた...
長塚節 「隣室の客」
...物案じな顏を出しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...己はまた詰まらなくくよくよと物案じをし出したな...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...物案じをしているのは...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...黒目勝の目が折々物案じをするらしく...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...己の目は物案じをしながら遠方を見廻してゐる...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...己は好くひとりで物案じをして...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...いつでも何か物案じな秀八の眸(ひとみ)だった...
吉川英治 「春の雁」
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