...一體、無責任に、面白半分に芝居見物をして樂しむ人々が眞の意味に於て果して樂しいのであらうか...
會津八一 「趣味の向上」
...実際僕なんぞは無責任に...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...「それでどう謂えば無責任にならないです?」「自分でその罪を償うのだ...
泉鏡花 「海城発電」
...案外にも別なことでかの女から無責任になることができた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...新聞社などが無責任に矢鱈に騒ぎ立て...
太宰治 「津軽」
...無責任に晴れ渡った寄港者の感情――それはそのままポウト・サイドの空の色でもある...
谷譲次 「踊る地平線」
...視学も岸野もあまり無責任に過ぎるとも思った...
田山花袋 「田舎教師」
...おしまいにはそんな事を考えている自分がばからしくなって来たので、いいかげんに、無責任に、だらしなく刈り始めた...
寺田寅彦 「芝刈り」
...ただ日常語はこの常識語を極めて常識的に無責任に利き目を計量しないで凡庸に習慣的に濫用するだけであって...
戸坂潤 「思想としての文学」
...其論往々無責任にして放縱に屬するものあり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其論往々無責任にして放縦に属するものあり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...無責任にも程があるといふものだ...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...反つて私の心を明るく無責任におどけさせて...
牧野信一 「環魚洞風景」
...破滅を期待するほど妻や子に対し無責任にはなれなかつた...
牧野信一 「裸虫抄」
...――事実、ひるまえ海辺で、かれの視線がおもたく、無責任に、じっと、あのしたわしい者のうえにすえられるとき、日の沈むころ、いとわしい死のこっそりとさまよう街路を通って、かれがあさましくもあのしたわしい者のあとをつけてゆくとき、かれには、奇怪なことが有望に、道徳のおきてがもろいものに思われるのであった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...無責任にはすまい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ただ無責任に抱く興味という点から言っても...
三好十郎 「恐怖の季節」
...まったくそれには無責任に...
山川方夫 「愛のごとく」
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