...黒い水が漫々として大湖のごとくである...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...波漫々(まんまん)たるわだつみの音しづまりて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...私の腰を三人ほどの子が押してくれるけれども私はそんなに早く歩くことが出来ないので、子供たちから漫々的、漫々的、めんめんちょとからかわれるのであった...
上村松園 「余齢初旅」
...相変らず肌寒い水を漫々(まんまん)と湛(たた)えて...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...入江に続く蘆の湖は漫々として遠く暮靄の羅衣に隠れ...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...籤を引く時とこしへの居住となして漫々の 190海をわれ得つ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
... 95進む行方に漫々の潮は分る右左...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...かなりな幅の川浪(かわなみ)が漫々と湛(たた)えていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...夕汐(ゆうしお)白く漫々(まんまん)たる釧路川に架した長い長い幣舞橋(ぬさまいばし)を渡り...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...必死の努力をして頭をもたげ――(ああなんと重いことだったか!)――漫々たる大河を見た...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...美人は後ろを顧みて漫々たる池水を指し...
中里介山 「大菩薩峠」
...朝の大きな太陽を漫々と溶した...
本庄陸男 「石狩川」
...雪之丞は漫々たる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...漫々たる夜の大川を...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...或いは漫々(まんまん)たる大海によって取り囲まれたる島国である故に...
柳田国男 「海上の道」
...それは漫々(まんまん)たる海水の底に潜まった仙郷であり...
柳田国男 「海上の道」
...月光漫々たる海中に陥つて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...大川の漫々とした水が眸にうつると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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