...溝鼠(どぶねずみ)が這上(はいあが)ったように...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...「君有難かつた/\」と溝鼠(どぶねずみ)のやうな身体(からだ)をして...
薄田泣菫 「茶話」
...溝鼠(どぶねずみ)のもぐる穴もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は又溝鼠のように塩たれて部屋へ帰った...
林芙美子 「放浪記(初出)」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...「斯様な溝鼠を余等が面前へ引き出すとは何事だ...
牧野信一 「船の中の鼠」
...その間に樽の傍らに棄てられた二匹の溝鼠は...
牧野信一 「船の中の鼠」
...このあたりに住んでゐる正しく憐れな溝鼠には違ひありませんでしたが...
牧野信一 「船の中の鼠」
...こんどは自分達があの城を占領しようといきまいた溝鼠の軍勢は...
牧野信一 「船の中の鼠」
...到底痩せ細つた溝鼠の野武士軍の敵ではありません...
牧野信一 「船の中の鼠」
...さすがに溝鼠とはいへ司令官だけあつて悠々として甲板上の合戦を見渡したのでありますが...
牧野信一 「船の中の鼠」
...「あのやうな賤しい溝鼠共を敵にするのも汚らはしいが...
牧野信一 「船の中の鼠」
...」「もともと相手は賤しい溝鼠なのだから無理もないが...
牧野信一 「船の中の鼠」
...溝鼠の方では、計画どほりに事が運んで来さうなので、こちらもおもしろくて愉快になり、わざと驚いたやうに飛びあがつたり、振り返つては憎々顔を示したり、思はずほくそ笑んだりしながら、どんどんと逃げ出すのでありました...
牧野信一 「船の中の鼠」
...みんな溝鼠でありましたから元の敵味方の区別もなくなつて...
牧野信一 「船の中の鼠」
...その溝鼠のばちやばちや藻掻くやうな音は...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...ちょうどアノ日の目を恐れて流し先を潜りまわる溝鼠(すいどうねずみ)のような息苦しい一生を送る憐れさ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...溝鼠(すいどうねずみ)のように逃げ散らかってしもうた...
夢野久作 「近世快人伝」
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