...溝鼠(どぶねずみ)が這上(はいあが)ったように...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...あそこの洗面器の下の下水穴から顔を出した不運な溝鼠が...
海野十三 「地獄の使者」
...「君有難かつた/\」と溝鼠(どぶねずみ)のやうな身体(からだ)をして...
薄田泣菫 「茶話」
...溝鼠(どぶねずみ)のもぐる穴もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は又溝鼠のように塩たれて部屋へ帰った...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...(この溝鼠(サロオ)!)とどなったんだ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...「斯様な溝鼠を余等が面前へ引き出すとは何事だ...
牧野信一 「船の中の鼠」
...このあたりに住んでゐる正しく憐れな溝鼠には違ひありませんでしたが...
牧野信一 「船の中の鼠」
...こんどは自分達があの城を占領しようといきまいた溝鼠の軍勢は...
牧野信一 「船の中の鼠」
...到底痩せ細つた溝鼠の野武士軍の敵ではありません...
牧野信一 「船の中の鼠」
...「あのやうな賤しい溝鼠共を敵にするのも汚らはしいが...
牧野信一 「船の中の鼠」
...溝鼠軍の屯ろしてゐる桟橋は...
牧野信一 「船の中の鼠」
...溝鼠軍の方では、船の鼠が出払ふころを見はからつてから水をわたつて其方へ回つてゐたのであります...
牧野信一 「船の中の鼠」
...逃げろ/\!」溝鼠軍は...
牧野信一 「船の中の鼠」
...あの鐘の音は!」貴族軍も溝鼠軍も突然の鐘の音を耳にすると同時に...
牧野信一 「船の中の鼠」
...みんな溝鼠でありましたから元の敵味方の区別もなくなつて...
牧野信一 「船の中の鼠」
...その溝鼠のばちやばちや藻掻くやうな音は...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...溝鼠(すいどうねずみ)のように逃げ散らかってしもうた...
夢野久作 「近世快人伝」
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