...次から次へ変えた髪飾りに応じて変った顔をして泛(うか)んで来た...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...一週間ほど前からヴァレンシアの母親のところへまいっています」そしてユアンはにっと口許に笑みを泛べて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...水に泛ばせながら...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...群集の面にはますます満足の色が泛んできた...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...不審の色が泛(うか)んで来ました...
橘外男 「仁王門」
...白雲は眩(くら)めかしく悠々と白光のうちに泛(うか)んでいるにもかかわらず...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...蝮蛇の居るといつた其小さな島の近くに小舟が二三艘泛べてあつて浮標のやうなものが丸く水に輪を描いて居る...
長塚節 「旅の日記」
...印旛沼のほとりを過ぐしすゐのや柏木村を行きみればもく採る舟かつらに泛けるは((モクは方言なり藻をいふ))味村のつらゝの小舟葦邊にか漕ぎかくりけむ見れども見えず四日...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...けれどもその眼元には笑の影が泛(うか)んでいた...
夏目漱石 「それから」
...その子の父親としての若い姿が泛(うか)ぶような気がした...
堀辰雄 「花を持てる女」
...情景が泛んで来ない...
正岡容 「下谷練塀小路」
...落花の風にひるがへるに似たりと明治の新体詩人大和田建樹が讃嘆したお台場ちかくにはうろ/\舟が幾艘となく泛んでゐて...
正岡容 「山の手歳事記」
...予が多く飼うカジカ蛙が水に半ば泛(うか)んで死ぬるを見るに皆必ず手を合せて居る...
南方熊楠 「十二支考」
...」というヴァレリイの言葉がふと泛んで来た...
横光利一 「夜の靴」
...今までに幾度となく彼の思いの中に泛んで来た姿だったが...
横光利一 「旅愁」
...あやうく新九郎の総身をふわりと泛(う)かし立てるように響いた...
吉川英治 「剣難女難」
...外道(げどう)へ落ちた人間です」「何をいう」ほほ笑みが親鸞の顔に泛(う)かんだ...
吉川英治 「親鸞」
...泪を泛(うか)べているのかも知れない...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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