...その次にはたちまち蔑み笑いを口許に泛(うか)べて踵(かかと)で床をコツコツとやる番であった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...群集の面にはますます満足の色が泛んできた...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...黙って太子がにこやかに靨(えくぼ)を泛(うか)べられた...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...見る見るシャアの頬には迸(ほとばし)るような喜色が泛(うか)んで...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...K・H氏にきいた木村嘉平のことがつよく泛んできた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...ふーッと頭に泛き出したのだ...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...わざわざ呑気(のんき)な扁舟(へんしゅう)を泛(うか)べてこの桃源(とうげん)に溯(さかのぼ)るものはないようだ...
夏目漱石 「草枕」
...また藤十郎の悲歎に窶(やつ)れたようすなどがチラチラと眼に泛び...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...栖方の頬(ほお)に泛(うか)ぶ次の微笑を梶は待ちのぞむ気持で話をすすめた...
横光利一 「微笑」
...頽廃の極が積み重なり一種の胸苦しい厚みを泛べ...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...ふとまた侯爵の城郭の壮麗な鳶色が頭に泛んだ...
横光利一 「旅愁」
...クーポールにいたスペイン人の顔をあれこれと思い泛べるのだった...
横光利一 「旅愁」
...頭に泛んだことも頼み込みかねない自分を知り...
横光利一 「旅愁」
...つづいて壁際から振り返った千鶴子の笑顔が泛き上った...
横光利一 「旅愁」
...濤(なみ)がしらへ泛かべたように...
吉川英治 「剣難女難」
...まつ毛に泛かす涙! 自斎が思わず...
吉川英治 「剣難女難」
...泛(う)いた僧形(そうぎょう)のかげを見ると...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ありありと眼に思い泛(うか)べていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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