...老人の頬には微笑が泛み上った...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...「まず第一に念頭に泛(うか)びますことは...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...ふだんはついぞ頭に泛(うか)んだこともない立派な国体のこの日本に生を受けた私の子供たちの幸福さがこの時ぐらいしみじみと有難く胸に味わわれてきたことはなかったのであった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...油気のない文章の中に泛(うか)びあがる人間は生気も熱情もなかった...
徳永直 「冬枯れ」
...渺茫(びょうぼう)たる大河の上に泛(うか)んでいる...
永井荷風 「放水路」
...沖に泛んで居る漁師が運送船の通過するのを見て板子の下から魚を出しては海へはらり/\と投げて大手を擴げる...
長塚節 「開業醫」
...俄(にはか)にぽつと開(ひら)いて蒼(あを)い空(そら)にほか/\と泛(うか)んで竹(たけ)の梢(こずゑ)を拔(ぬ)け出(だ)して居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...伝馬を泛(うか)してあるんだ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...その上の空に月が皎々(こうこう)と輝きながら泛んでいる...
「鏡の中の月」
...容易に私には泛ばなかった...
横光利一 「夜の靴」
...千鶴子の張りつめたような眼の大きさが一大事の前触れのように頭に泛んで来てとれなかった...
横光利一 「旅愁」
...彼は氷河の厚い量層を眼に泛べるのだった...
横光利一 「旅愁」
...澄み透った光を泛べた...
横光利一 「旅愁」
...」と遊部は真面目に狼狽の色を泛べて腕の時計を一寸見てから...
横光利一 「旅愁」
...さてずつと一人横に成つて見るといろんな事が頭に泛(うか)んで来て眠られ相(さう)にも無い...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...濤(なみ)がしらへ泛かべたように...
吉川英治 「剣難女難」
...いつか同僚の波越八弥に言ったことばを思い泛(う)かべた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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