...をばさんも、娘さんも、はじめのうちは、私の音無しさに、かへつて奇怪を感じた樣子で、あのお客さんは女みたいだ、と蔭口きいて、私は、それをちらと聞いて、ああ、あんまり音無しくしてもいけないのか、とくやしく思つた...
太宰治 「九月十月十一月」
...はじめは氣味わるいほど音無しく...
太宰治 「九月十月十一月」
...嘘は犯罪から発散する音無しの屁だ...
太宰治 「ロマネスク」
...音無しの構えに久しく立つ者は大抵は焦(じ)れてきます...
中里介山 「大菩薩峠」
...机竜之助の音無しの構えの位に少しく奇異の感を起したと見えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...前の通りの音無しの構えでじっと動かず...
中里介山 「大菩薩峠」
...それからはいつまで経(た)っても静かな音無し...
中里介山 「大菩薩峠」
...竜之助の音無しの構えを破り得るものがなかったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...その出る頭(かしら)こそ音無し流のねらいどころです...
中里介山 「大菩薩峠」
...音無しに違いはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...かの音無しの構えにとって意地悪く相手を見据えた時のような落着きがなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだ知ることのできないのは机竜之助が音無しの構え...
中里介山 「大菩薩峠」
...音無しの構えなるものが起って...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの人の剣法が音無しの構えと言われるようになったのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...音無しの怪物からいえば...
中里介山 「大菩薩峠」
...(ひっそりとして物音無し...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...そこで死物狂いになってスースーフウフウと音無しの笛を吹き立てたが...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...暫くは彼も音無しくしていた...
横光利一 「夜の靴」
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