...音無しの村のように静まっている...
大坪砂男 「浴槽」
...をばさんも、娘さんも、はじめのうちは、私の音無しさに、かへつて奇怪を感じた樣子で、あのお客さんは女みたいだ、と蔭口きいて、私は、それをちらと聞いて、ああ、あんまり音無しくしてもいけないのか、とくやしく思つた...
太宰治 「九月十月十一月」
...この中にも竜之助の「音無しの構え」に会うて...
中里介山 「大菩薩峠」
...かの「音無しの構え」...
中里介山 「大菩薩峠」
...机竜之助の音無しの構えの位に少しく奇異の感を起したと見えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...前の通りの音無しの構えでじっと動かず...
中里介山 「大菩薩峠」
...例の竜之助が音無しの構えの不思議であったことを兵馬は思い返して...
中里介山 「大菩薩峠」
...かの音無しの構えにとって意地悪く相手を見据えた時のような落着きがなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...名づけて『音無しの構え』と申し...
中里介山 「大菩薩峠」
...御身にはその音無しの構えとやらをどのようにあしらわれる...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを久しぶりで音無しの構え...
中里介山 「大菩薩峠」
...絶えて久しく見ない「音無しの構え」です...
中里介山 「大菩薩峠」
...音無しく退いて居ないと...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...同じところにある「音無しの構」というものは...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...私は一寸用があるから此の子と音無しく遊んで居らっしゃい...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...いつとかは驚かすべきあけぬ夜の夢さめてとか言ひし一言「上よりおつる」(いかにしていかによからん小野山の上よりおつる音無しの滝)と書かれたものらしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...朝夕に泣く音(ね)を立つる小野山はたえぬ涙や音無しの滝と解すべきものらしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...暫くは彼も音無しくしていた...
横光利一 「夜の靴」
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