...柔媚似二恭順一...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...柔媚(じうび)は恭順(きようじゆん)に似る...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...梅花は予に伊勢物語(いせものがたり)の歌より春信(はるのぶ)の画(ゑ)に至る柔媚(じうび)の情を想起せしむることなきにあらず...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...梅花は予に伊勢物語の歌より春信の画に至る柔媚の情を想起せしむることなきにあらず...
芥川龍之介 「梅花に対する感情」
...「かき起されし」とたゆたつた「調べ」にも柔媚(じうび)に近い懶(ものう)さを表はしてゐる...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...故に如何に一切を肯定する者と雖も野卑、奸譎、柔媚、陰險をば拒斥せざるを得ないのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...一点柔媚(じゅうび)の色気とエゴイズムのかげとを持つ趙子昂(ちょうしこう)の人物などと思い比べると尚更はっきり此事がわかる...
高村光太郎 「書について」
...猜疑(さいぎ)のくせに柔媚(にゅうび)がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし図々しい奴はどこまでも図々しく、箸にも、棒にも、かからない奴は、どうも仕方がないもので、さしもの茂太郎の心の中で、これほどの憎しみと、軽蔑を受けながら、いったん、姿を隠したと思った猫が、ぬけぬけと茂太郎の前へ姿をあらわして来て、例の柔媚な、むずむずとした形で、主人の鼻息をうかがいながら、火の傍へ近より、とうとう、そこに、いい心持でうずくまってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...さしも柔媚(にゅうび)にして狡猾な老猫も...
中里介山 「大菩薩峠」
...柔媚(にゅうび)な山々の眺めと...
中村地平 「霧の蕃社」
...柔媚な山々の眺めにつつまれた時...
中村地平 「霧の蕃社」
...柔媚(じうび)を四畳半に求むることも出来なくなつた...
平出修 「畜生道」
...さればこそ陳子(ちんこうし)の『秘伝花鏡(ひでんかきょう)』にも秋海棠の条下に「秋色中ノ第一ト為ス――花ノ嬌冶柔媚...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...花は嬌冶柔媚(きょうやじゅうび)で真に美人が粧(よそお)いに倦(う)むに同じと讃美(さんび)している...
牧野富太郎 「植物知識」
...口先ばっかりのどこまで柔媚(やわ)いかわからん腹黒男(はらぐろ)ぞ...
夢野久作 「斜坑」
便利!手書き漢字入力検索