...しかし谷崎氏の耽美主義には...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...しかもなほ文雅に耽つたばかりか...
芥川龍之介 「僻見」
...二人を上にあげて歓愛に耽る」と云うことになっているが...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...遅れた夕食のあと長々と考えに耽ってはいた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「三枚の学生」
...浅井の耽り疲れた頭には...
徳田秋声 「爛」
...様子を立聞きして自分ばかりの妄想に耽けるより仕様がない………...
永井壮吉 「人妻」
...彼等(かれら)は裏戸(うらど)の陰(かげ)に聚(あつ)まつて雜談(ざつだん)に耽(ふけ)つた...
長塚節 「土」
...昨夕(ゆうべ)のように当途(あてど)もない考(かんがえ)に耽(ふけ)って脳を疲らすより...
夏目漱石 「門」
...かねてとっていた講義録を盛んにひっぱり出して何かしきりに読み耽っていた...
浜尾四郎 「夢の殺人」
...心ゆくまでこれに読み耽るのであつた...
平田禿木 「趣味としての読書」
...椿の花の下で山陽の日本外史に読み耽(ふけ)り...
本庄陸男 「石狩川」
...新耽美派の文学満天下に謳歌されてゐた佳き時代である...
正岡容 「大正東京錦絵」
...家族のものが枯木を積重ねたあのような庭口から出入りする筈はないが……」とそんな事を漠然と思耽っていると...
松本泰 「日蔭の街」
...ほとんど休みなく耽るならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その時に何やら赤い表紙の洋書に読み耽っていた若林博士は...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...義貞はうっとり思(おも)い耽(ふけ)っていた...
吉川英治 「私本太平記」
...江戸文学の耽読や...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...心を痛めたといふことに………自分が遊戯に耽(ふけ)つて善をする機会を失なつてしまつたといふことよりも...
若松賤子 「黄金機会」
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