...男と女が不用意の歓楽に耽つてゐる時...
石川啄木 「二筋の血」
...そんなことを思い耽っていた恒川氏は...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...むかし語(がた)りに耽(ふけ)りやれ...
薄田淳介 「白羊宮」
...二人を上にあげて歓愛に耽る」と云うことになっているが...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...例の新しい愉しい考えごとに耽り込んでいたのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...私がその空想に耽りますのは...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...じっと考えに耽っていた...
豊島与志雄 「二つの途」
...奥へ運ばせて淫楽に耽(ふけ)ったという尾州家の未亡人天竜院もまた...
中里介山 「大菩薩峠」
...ハアバアト・スペンサーでも読耽(よみふけ)っているのであろう...
中島敦 「光と風と夢」
...Rayleigh の Sound の耽読がはじまったのは...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...濃い「モツカ」を飮みながら心ゆく談話に耽つたのは...
濱田耕作 「埃及雜記」
...歓談笑発して午餐に耽る凡百の面々を眺め渡せば...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...保嗣の公達振(ぶり)にうたれてもの思いに耽けるようになった...
久生十蘭 「無月物語」
...臓物(ぞうもつ)を弄(もてあそ)んで変態的に耽(ふけ)った証跡(しょうせき)など...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...縦(ほしいまゝ)な快楽(けらく)に耽つてゐるではないか...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...例の如く森の中で憂鬱な哲学に耽つて寝てゐると...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...それから長いお祈りに耽(ふけ)るのであつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...黙思に耽(ふけ)っているのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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