...重吉と余り話もせずに小型の本に読み耽(ふけ)っていた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...卓越(たくえつ)した科学小説家の著(あらわ)すところの数多くの勝れた科学小説を楽しく炉辺(ろへん)に読み耽(ふけ)る日の来ることを信じて疑わない...
海野十三 「『地球盗難』の作者の言葉」
...果して敬治坊は耽溺沈没したのだつた...
種田山頭火 「其中日記」
...フン」とクレーヴン探偵が思案に耽(ふけ)るような面持でしきりに繰返した...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...五彼は船着の石段に腰かけながら独り物思いに耽っていたが...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...懐古と考証とに耽(ふけ)っているので...
中里介山 「大菩薩峠」
...今度こそ思ひ切り派手に此の娯しみに耽る事が出來る...
中島敦 「盈虚」
...若いころから飲酒に耽り...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...菓子屋の丁稚(でっち)が甘(かん)に耽(ふけ)るが如く...
福沢諭吉 「経世の学、また講究すべし」
...私は白晝夢(はくちうむ)に就いて聞いたことがある――彼女は今白晝夢に耽つてゐるのだらうか...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私には想像もつかない思索に耽つてゐるのであつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...物思ひに耽つてゐる初老の男は...
三好達治 「海辺の窓」
......
三好達治 「故郷の花」
...空想に耽(ふけ)った...
森鴎外 「雁」
...きゃあきゃあ遊戯に耽(ふけ)っていた...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...諸大名からの夥しい扶持を得て前記の如き贅沢な安逸に耽っているのであるから...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...あとは黙つて勝手な聯想に耽(ふけ)つて仕舞(しま)つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...彼に残されたオアシスである他愛もない「空想」に耽っていた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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