...私(わたくし)は昂然(かうぜん)と頭(あたま)を擧(あ)げて...
芥川龍之介 「蜜柑」
...このひれを三たび擧(ふ)りて打ち撥(はら)ひたまへ」とまをしたまひき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...必らずしも適材を擧ぐるを以て方針と爲さゞるは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...科擧の及第者は非常に増加して...
内藤湖南 「概括的唐宋時代觀」
...三潴郡とする説をも擧げたるが何れも穩當ならずといへり...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...「有難う御座います」顏を擧げた女...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...屹と擧げた顏には端然として...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どんなに助かるかわかりません」お品はホツとした樣子で白い顏を擧げました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...滅多なことを」お頼(より)は涙の顏を擧げて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...踊の師匠水本賀奈女(かなめ)を殺した下手人は到頭擧がらず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...下手人(げしゆにん)を擧げましたよ」お辰を引立てて來たガラツ八...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...面(おもて)も擧げられない有樣です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...晝前にも下手人を擧げたら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...其の例を擧げれば數限りもないが前に一寸述べた安倍康季が日之本將軍と稱したのでも其一斑を窺はれる...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...――そのことは彼の擧げるもう一つの例によつて一層はつきりさせられるのである...
堀辰雄 「春日遲々」
...長歌はこゝに論ぜざる者なれど餘り珍しければ前に言ひたる蟹の述懷の歌一首を擧ぐべし...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...哲學的な分析の修練のために勉強しなければならぬものとして擧げておきたいのは...
三木清 「哲學はどう學んでゆくか」
...全力を擧げて作つて來たといふ氣がしない...
若山牧水 「酒と歌」
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