...しかし狸が作蔵の褌をとって何にするだろう」「大方睾丸(きんたま)でもつつむ気だろう」アハハハハと皆(みんな)一度に笑う...
夏目漱石 「琴のそら音」
...この花(はな)をつつむには...
新美南吉 「ごんごろ鐘」
...旭川盆地をつつむ山塊の一角に米ジェット機が墜落し...
服部之総 「望郷」
...自分を押しつつむのを感じた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...切ないこころをつつむにあまる姿で示しているだろう...
宮本百合子 「衣服と婦人の生活」
...浦にたくあまたにつつむ恋なれば燻(くゆ)る煙よ行く方(かた)ぞなき今さら申し上げるまでもないことを略します...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今はこの人につつむ理由もないと...
吉川英治 「三国志」
...二凄愴の気はあたりをつつむ...
吉川英治 「三国志」
...出屋敷をつつむ六波羅の捕吏と...
吉川英治 「私本太平記」
...ひそかな慨嘆(がいたん)を胸につつむらしい不平顔もかなり目立った...
吉川英治 「私本太平記」
...ここ半年以上もたえて見なかった煙なども立ち昇った……城をつつむ唯一の目かくしとなる木立なども...
吉川英治 「新書太閤記」
...いまさらつつむ必要もない勝入なので...
吉川英治 「新書太閤記」
...それで自分の唇をつつむ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...嗚咽(おえつ)をつつむからである...
吉川英治 「平の将門」
...一瞬の寂寞(せきばく)が夜をつつむ...
吉川英治 「日本名婦伝」
...白雲つつむ秘密の松平家...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...白い紙につつむと...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...優しい姿をつつむ衣の白緑や緑青の古雅なにおい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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