...愛すべくして憎めない話術がある...
小穴隆一 「二つの繪」
...しかし憎めないという風に微笑した...
大鹿卓 「金山※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28]話」
...人間というものは憎めないものだ――というような淡い感情に...
中里介山 「大菩薩峠」
...憎めないのは、わたしばかりじゃない、兵馬さん、お前だって、本心からあの人を憎んじゃいないのでしょう」「そんなはずがあるものですか、倶(とも)に天をいただかざる仇敵(きゅうてき)です」「強(し)いて憎もうとしているんじゃありませんか」「そんなはずはありません」「許しておやりなさい、ね、兵馬さん」「誰をです」「お前さんの兄様(あにさま)をです」「兄上を……」「わたしも、このごろは、文之丞にも、ちょいちょい逢いますが、あの人は、今ではもう快く、わたしを許してくれていますよ、ほんとに、あの人はよい人です」「嫂(ねえ)さん、あなたの言うことは、ちっともわかりません、敵も味方も、恩も恨みもめちゃくちゃです」「敵も味方も無いじゃありませんか、わたしは、文之丞にも、竜之助にも許した女です」「不貞な女!」「不貞な女に相違ありませんから、不貞な女の受けるだけの責めは、みんな受けているつもりですよ」「責めは受けたって、罪は消えない」「消えませんとも...
中里介山 「大菩薩峠」
...不謹慎な仕事が憎めない?」「いいえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでも憎めないところがあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...マドロス君のようなだらしない奴でもまた憎めないところがある戻って来れば私は悪い気持がしない七兵衛おやじが当分戻れないと考えると悲しい悲しいのはそればかりじゃないたずねてわからない人が幾人もある逢いたいと思うけれども逢えない人がこの世に幾人もある!こう言って...
中里介山 「大菩薩峠」
...七兵衛は面憎くその男を見直そうとしたが、どうも、憎めない...
中里介山 「大菩薩峠」
...斯う話して居ると憎めないところがあり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あんな人を憎めないんですもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...汚い割にはどうも憎めない男です...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...することにとぼけたところがあって憎めない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...あの男だけは私にも憎めない...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...憎めない存在だった...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...憎めないことおびただしい...
吉川英治 「江戸三国志」
...なぜか道誉を憎めないで自虐的(じぎゃくてき)に自分のみを掻きむしる...
吉川英治 「私本太平記」
...憎めない人間みたいになってしまう...
吉川英治 「随筆 新平家」
...一つ釜の飯の感化なのか、今では、憎もうとしても、憎めない...
吉川英治 「無宿人国記」
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