...私は口惜しさより嬉しさが先きに立った...
上田広 「指導物語」
...彼は怪人の正体がどう考えても解けない口惜しさに...
海野十三 「くろがね天狗」
...耐(こら)えとおして来た悲しさと口惜しさとを一時に爆発させて...
海野十三 「仲々死なぬ彼奴」
...忽(たちま)ち光を消されて蹈(ふ)み附けられて行く口惜しさ...
谷崎潤一郎 「秘密」
...未練とか口惜しさとかも...
豊島与志雄 「夢の図」
...放せったら――」庄吉は、口惜しさと、小太郎の冷静さに対する怒りから、涙を滲ませるまでに、興奮して来た...
直木三十五 「南国太平記」
...口惜しさでいっぱいだった...
直木三十五 「南国太平記」
...口惜しさが固まっていたり――(何うしてくれよう...
直木三十五 「南国太平記」
...お松は横を向いて口惜しさに震えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...お銀様は口惜しさに堪えられないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...殘り惜しさうにして居たぜ」「からかつちやいけません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お互に憎さ口惜しさに取逆上(とりのぼ)せて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...腹の底から口惜しさうでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」純造は涙が滲む程な口惜しさの余り...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...心中の口惜しさはいかんともなしえないという...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...口惜しさ……」と嗚咽(おえつ)に交じった千浪の言葉は...
吉川英治 「剣難女難」
...――とすれば、何という惜しさ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...私はまだその残り惜しさをしみじみ感ずるほどな余裕をもっていません...
和辻哲郎 「すべての芽を培え」
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