...廉平は腕を拱(こまぬ)いて悄然(しょうぜん)としたのである...
泉鏡花 「悪獣篇」
...しかし価は廉いというので...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...米人は廉価のためにこれを用う...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...唯名上の学問性を具えている廉を以て...
戸坂潤 「科学方法論」
...率直でほとんど清廉で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...努めて良心を麻痺(まひ)させ廉耻(れんち)の心を押えるような方法を考えた...
永井荷風 「ひかげの花」
...家事向き不取締の廉(かど)があって江戸を追放されることになったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んだつて瀧三郎を縛らなかつたんだ」「丸橋忠彌の穴倉から金を出して費つた廉(かど)で縛るんですか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なんの鉄面皮あればこの破廉恥のはなはだしきに至るや...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...破廉恥なことであり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...個性を考へるといふことは丁とか戊とかに匹敵する悪業のやうに狎らされてゐたので「君の意見はそれはそれとして一廉であり……」とか「意志の自由に於いて……」とか「誰が誰を掣肘出来るものか……」などといふ言葉が悉く絶大なる美しい響きを持つて感ぜられた...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...かかる場合には明かに以前の低廉な状態に戻ることは極度に困難である...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...破廉恥にさえなっていたかという姿だけは...
宮本百合子 「ある回想から」
...一身の寵(ちょう)の誇りは廉子にある...
吉川英治 「私本太平記」
...わけて阿野廉子は皇后以上にも思っておいでなのだから...
吉川英治 「私本太平記」
...上司の奉行高廉(こうれん)は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...阿野廉子と大塔ノ宮の暗闘も熱し出す...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...加藤次景廉(かげかど)...
吉川英治 「源頼朝」
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