...彼は廉一の紙石板(かみせきばん)へ...
芥川龍之介 「庭」
...」――廉一は叔父を睨(にら)みつけた...
芥川龍之介 「庭」
...廉(かど)ある生活(なりはひ)の業(わざ)をも知らず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...英吉に反対した廉(かど)もあり...
泉鏡花 「婦系図」
...それでも入場料は五銭とか八銭とかの謂わば大衆的な低廉(ていれん)のもので手軽に見られる立見席もあり...
太宰治 「惜別」
...其の迹を見れば唯だ廉潔の美名を得たるのみにて...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...破廉恥な人だと言う者もあった...
豊島与志雄 「無法者」
...お屋敷のまわりをうろついていたという廉(かど)だけで...
中里介山 「大菩薩峠」
...中には驚くべき清廉(せいれん)な君子人も少なくはなかったが...
野村胡堂 「銭形平次打明け話」
...官僚の砥石で研ぎあげられた一廉の練達だから...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...右の方々には一廉(ひとかど)の識者もあるのに...
牧野富太郎 「植物記」
...微塵(みじん)非難をする廉(かど)もなく...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...そうして多と廉とが結合した結果は醜のみである...
柳宗悦 「工藝の道」
...一人が元宿(もとじゅく)の方の廉い店までわざわざ買いに行った...
柳田国男 「故郷七十年」
...愛情とはべつな恐(こわ)さが廉子のうしろにあるのらしい...
吉川英治 「私本太平記」
...廉子も、それをしおに、「帯刀(たてわき)(正行)どの」と、ことばをかけて...
吉川英治 「私本太平記」
...供頭が触れておる太鼓でござりましょうで」ふと眼をこちらへ向けていた光廉入道がそういうと...
吉川英治 「新書太閤記」
...時めく宋(そう)朝廷の大臣高(こうきゅう)の従兄弟(いとこ)で高廉(こうれん)という人物...
吉川英治 「新・水滸伝」
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