...殆(ほとんど)学を廃するに至りしも...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...仮名遣改定案は――たとへば「ゐ」「ゑ」を廃するは繁を省ける所以なるべし...
芥川龍之介 「文部省の仮名遣改定案について」
...ある家にては断じて養蚕を廃するに至れり...
井上円了 「おばけの正体」
...政治あるいは外交に興味を有するが故に他の長所である文学を廃するというは少しも理由にならない...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...王を廃するということは夢にも考えなかった...
ピョートル・アレクセーヴィッチ・クロポトキン Pyotr Alekseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...その職に趣味を感ずるに至らずして中途で廃するものが多い...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...急にこの習慣を廃することによって得意を失いはしないかとの姑息な思い煩いからであって...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...この危険な土角造(トウカツづく)りの民家を全廃することはそう容易ではないらしい...
寺田寅彦 「災難雑考」
...逸遊(いつゆう)敖戯(ごうぎ)して学業を荒廃するは...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...珈琲と葡萄酒とは帰国の後十幾年に及ぶ今日迄遂に全く廃する事のできぬものとなった...
永井荷風 「砂糖」
...愈(いよいよ)万年筆を全廃するとなると此位の不便を感ずる所をもって見ると...
夏目漱石 「余と万年筆」
...安煙草を半分にちぎったり、火鉢の中の吸いかけを捜すくらいなら、いっそ、全廃するに限る...
野村胡堂 「胡堂百話」
...文部省はまったく廃するに非ず...
福沢諭吉 「学問の独立」
...その廃学するとせざるとは、たいてい家の貧富の割合にしたがうものにして、廃する者は多く、廃せざる者は少なし...
福沢諭吉 「小学教育の事」
...この馬鈴薯をジャガイモと呼ぶことは躊躇なく早速に廃すべく...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...」前詩を見れば蘭軒は翅(たゞ)に酒を廃するのみならず...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...もう約束してしまったからの」「何とお約束なさいました」「かならず弟の曹植を廃すようなことはせぬと……」「なぜそんなことを」と...
吉川英治 「三国志」
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