...掌(てのひら)のうちに握り潰(つぶ)すとポイと屑籠(くずかご)の中に...
海野十三 「空襲葬送曲」
...なんの事はない鉄の切屑(きりくず)の粉が一面にめり込んでいるのさ...
大阪圭吉 「カンカン虫殺人事件」
...捨てゝあつたぐらゐだから牛の尻尾みたいな屑大根である...
種田山頭火 「行乞記」
...一番の屑に見えるものなんだよ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...然し幻影でも藁屑でも構わないではないか...
豊島与志雄 「故郷」
...紙屑だって容易じゃない...
豊島与志雄 「ものの影」
...この湯葉屑の弁当を...
直木三十五 「貧乏一期、二期、三期」
...ところどころに削り残された鉋屑(かんなくず)が残っているのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...お馴染の紙屑買いののろまの清次は相変らずだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...按摩(あんま)と、屑屋と、人足と、占者と、地紙賣とが住んで、仕舞ひ忘れた洗濯物くらゐは狙ふかも知れませんが、人の命などを狙ひさうなのは一人もおりません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...屑(くづ)でも何んでも惜し氣もなく使つてゐるのは不思議ぢや」老和尚冷嚴から訊くべきことはこれで全部でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
広海大治 「サガレンの浮浪者」
...尤(もつとも)棺の幅を非常に狭くして死体は棺で動かぬようにして置けば花でつめるというのは日本のおが屑などと違ってほんの愛嬌に振撒て置くのかも知れん...
正岡子規 「死後」
...道路には石炭屑(くづ)がいつもこぼれ散らかつてゐた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...おもに鉄屑買いに身をやつしているということだ...
室生犀星 「生涯の垣根」
...残った味噌と鋸屑(おがくず)は皆...
夢野久作 「名娼満月」
...皆多少なり水戸藩の掃き屑だし...
吉川英治 「折々の記」
...雪と水しぶきの銀屑(ぎんせつ)を突ッきって...
吉川英治 「神州天馬侠」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??