...紙を丸めて力任せに紙屑籠の中に抛り込んだ...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...海底の藻屑(もくず)になってしまったが...
海野十三 「空襲警報」
...なんの事はない鉄の切屑(きりくず)の粉が一面にめり込んでいるのさ...
大阪圭吉 「カンカン虫殺人事件」
...太平洋の藻屑(もくず)となった...
田中英光 「オリンポスの果実」
...その紙屑の火から...
豊島与志雄 「花子の陳述」
...話の屑籠のなかから...
豊島与志雄 「話の屑籠」
...毎日掃出(はきだ)す塵(ちり)ほこりに糸屑(いとくず)や紙屑もまざっている...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...人間の反故が自分で屑籠の中へ這入ってくれると都合がいいんだけれども」「自働屑籠を発明したら好かろう...
夏目漱石 「虞美人草」
...屑屋(くずや)流に駒込近傍を徘徊(はいかい)したのである...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...それに窓框(まどわく)に釘が出てゐるのは驚いたなア」「釘?」「その釘に淺葱(あさぎ)の木綿屑(もめんくづ)が引つ掛つてゐますよ」「丁寧にとつて來てくれ」「いづれにしてもこの引窓からは大の男は入れませんよ」「よし/\...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...經師屋(きやうじや)の久吉――今は屑屋をして居るが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その隙間から屑の中へこぼれたものとわかつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...セエラがパン屑をやると...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...或人自ら屑屋(くずや)と名のり「屑籠(くずかご)の中よりふと竹(たけ)の里人(さとびと)の歌論を見つけ出してこれを読むにイヤハヤ御高論……」などといふやうな調子にて...
正岡子規 「人々に答ふ」
...藁屑の上に轉がつてゐるばかりで...
水野仙子 「白い雌鷄の行方」
...夥しい木材と鉋屑(かんなくず)の中に仕事をしていた...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...上のほうに当るくらいだろう」岩屑の塵が...
山本周五郎 「山彦乙女」
...丁度模型地図を見るとおなじく幾つとない細長い窪みが糸屑を散らした様にこんがらがっている中の一個所にそんな温泉があると聞いて私の好奇心はひどく動いた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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