...ためしにその紙屑が渦を巻いている所を...
芥川龍之介 「妖婆」
...かつて屑(もののかず)ともせざりしに...
巌谷小波 「こがね丸」
...鉋屑(かんなくず)と土の塊(かたまり)がパッと散った...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...いつまでも米国人の同情のみに依頼しているのは新島君の屑(いさぎよ)しとするところでない...
大隈重信 「新島先生を憶う」
...それに竈(へっつい)も風呂も藁屑をぼう/\燃すのだからたまらぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...*こうした話を――落ち散ってる話の屑を――次々に引出していけば...
豊島与志雄 「話の屑籠」
...また鉄屑(てつくず)の中に何かさがしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...中学へ行くやうになると、毎日、油揚げの菜(さい)ばかりなので、「湯葉が、たべたいな」と、いふと、母が、湯葉の屑を、風呂敷に一杯買つてきてくれた...
直木三十五 「貧乏一期、二期、三期」
...砂が――眞白な花珊瑚の屑がサラ/\と輕く崩れる...
中島敦 「環礁」
...大きな紙屑籠なんぞを提げてるから妙なんだよ」「妙でも仕方がない...
夏目漱石 「虞美人草」
...冷淡に丸めてぽんと屑籠(くずかご)の中へ抛(ほう)り込んだ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...或(あ)る日は書きつかへて机のまはりに空(むな)しくたまつた原稿紙の屑(くづ)を見詰めながら...
「處女作の思ひ出」
...へッへッへッ」屑屋は酔いが廻ったらしく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...紙屑入(かみくづいれ)と兼用の踏臺です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...先ずパン屑(くず)を水へ漬けておいて柔(やわらか)に致します...
村井弦斎 「食道楽」
...「寄辺(よるべ)なみかかる渚(なぎさ)にうち寄せて海人も尋ねぬ藻屑(もくづ)とぞ見し御無理なお恨みです」代わってこう言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...糸屑一本無駄にはせぬその仕末ぶりが大そう爺さんの気にいっている...
矢田津世子 「神楽坂」
...黄河の藻屑(もくず)となってしまった...
吉川英治 「三国志」
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