...總ての事が混亂して居る...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...そのとき博士のとなりに居るK大学の昌木(まさき)教授が何事か博士に向って尋ねているようである...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...三藏は鶴子さんに拵へて貰つた袷羽織を著て居る...
高濱虚子 「俳諧師」
...近来出版になつた読史備要等も為信を久慈氏(南部氏一族)として居る事に対し...
太宰治 「津軽」
...先刻(さっき)から音もなく降って居た繊(ほそ)い雨の其まゝ融(と)けた蒼(あお)い夕靄(ゆうもや)を眺めて居ると...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...瀧の上の巖の頂には矮小なひねびた松がかぶりついて居る...
長塚節 「痍のあと」
...杉の林へ下りると根ごじにした小さな杉の木と唐鍬とを側に置いて二人の老人が焚火をして居る...
長塚節 「彌彦山」
...前に西向きになつて居るものが後に東向きになつて居つたり...
夏目漱石 「「自然を寫す文章」」
...「お前に頼んだ相手はどこに居る」「それは申上げられません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...泳(およぎ)のうまい七平は死なない――七平に寢返りを打たれちや菊次郎も清五郎も首が危ない」「なアる――」「そんな事をして居るうちに船は岸に着いた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...嚴重に海老錠がおりて居るのを見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小倉に知りあいの骨董屋が居るけん...
火野葦平 「花と龍」
...その趣向は極めて複雑して居る...
正岡子規 「病牀六尺」
...この児の魂が托り居る鳥は不断その母と同名の樹に限り住み母の体が行くに随いこの木かの木と同種の樹を撰び飛び行く...
南方熊楠 「十二支考」
...あがって来てこれを書いて居るところです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今居ると會つていただくんですけど...
三好十郎 「肌の匂い」
...追加三人の最も右に居るのが眞志屋十一代の壽阿彌...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...まだ船の中に居るかも知れん……どこかに隠れて……」と船長が云って冷笑した...
夢野久作 「難船小僧」
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