...こなたの卓子に、我が同胞のしかく巧みに外国語を操るのを、嬉しそうに、且つ頼母(たのも)しそうに、熟(じっ)と見ながら、時々思出したように、隣の椅子の上に愛らしく乗(のっ)かかった、かすりで揃の、袷(あわせ)と筒袖の羽織を着せた、四ツばかりの男の児(こ)に、極めて上手な、肉叉(フォーク)と小刀(ナイフ)の扱い振(ぶり)で、肉(チキン)を切って皿へ取分けてやる、盛装した貴婦人があった...
泉鏡花 「婦系図」
...まとまつた金を受け取る時の嬉しさをかの女は忘れられない樣子であつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...少しでも役に立つ事が出來たのは嬉しいと言つた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...おれは結句このほうが嬉しい』とわたしは考えた...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...嬉しいわ...
外村繁 「落日の光景」
...兄弟が訪ねて来たより以上の嬉しさでもあり頼もしさでもあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...手足の方では非常に嬉しがったから...
夏目漱石 「坑夫」
...世の中では否応(いやおう)なしに自分の好いた女を嫁に貰(もら)って嬉(うれ)しがっている人もありますが...
夏目漱石 「こころ」
...日本におったとき歴史や小説で御目にかかるだけでいっこう要領を得なかったものが一々明瞭になるのははなはだ嬉しい...
夏目漱石 「倫敦塔」
...牛飼の親切を嬉(うれ)しく思つた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...わざ/\誘(さそ)つてくれたのが嬉しくてたまらないらしく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二人はもうそんな嬉しい仲だったのです...
野村胡堂 「百唇の譜」
...一直線に海を急いでいるのだから嬉しい...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...わたしの細胞という細胞が嬉しいような...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...」「おゝ、嬉しい!」と、私の踊り合手は私の頬の傍らで悦びの声をあげた...
牧野信一 「ゾイラス」
...余り照子が嬉しがるので...
牧野信一 「妄想患者」
...一様に黒い屋根の間に見出した時はことに嬉しかった...
水上滝太郎 「山の手の子」
...バックを手に入れたのが特に嬉しいのであつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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