...この人の嬉(たのし)み聽けるさまなりしをおもひ出でゝ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...さうした人の前に今は心からの禮讃と嬉し涙が落ちて來るのであつた...
今井邦子 「誠心院の一夜」
...秀ちゃんは大層嬉しくなりました...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...」義直は嬉しかつた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...嬉しいのか困ってるのか...
豊島与志雄 「操守」
...それが宛も恋人の名前でも云うように嬉しがったものだ...
豊島与志雄 「必要以上のもの」
...跳(おど)り上って喜んだのは品川宿の建具屋の平吉という若い男で、この百両が平吉の手に落ちることにきまると、当人も嬉ぶし、誰も彼も羨ましそうに見えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...如何にも嬉しそうににこりと笑うのである...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...彼はあまりの嬉しさに...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...この頃君の寄こす手紙は、そんな詩をいい氣持で書いてゐた學生の頃とはだいぶ異つて、すこし不安で苦しさうだが、さういふ粗野な現實に辛抱づよく耐へてゐる君の姿が手紙のうちにもだんだんしつかりして來るやうに見えるので、大へん嬉しい...
堀辰雄 「夏の手紙」
...わたしにも稀には何の悲しいことも嬉しいことも...
牧野信一 「好日の記」
...とても嬉しかつたんだよ...
牧野信一 「塚越の話」
...――その悲しさと嬉しさ...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...ありがたいやら嬉しいやら...
正岡容 「寄席行燈」
...自分の考えと同じ考えを知って嬉しゅうございました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...彼は筒井の嬉(うれ)しそうな様子に信頼する強いほとばしりをその眼のなかに見入った...
室生犀星 「津の国人」
...炉はそれが嬉しいと見えて...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...嬉(うれ)しいと云っちゃ飲んだ...
夢野久作 「白髪小僧」
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