...想うに、「感情」の自由を失った彼らの身内に、嬉しい、哀しい、憤ろしい――ということもあまりないのではなかろうか...
上村松園 「花筐と岩倉村」
...その発表の出たときは誌上にわが名を発見して非常に嬉しかったものである...
海野十三 「『地球盗難』の作者の言葉」
...にこにこと嬉しそうに聞きながらやがてスヤスヤと眠りに就いていたのです...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...出版のむつかしい今日にこの刊行を引うけられた事は誠に嬉しかつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...だけど……嬉しいんですの...
豊島与志雄 「丘の上」
...彼には嬉しかった...
豊島与志雄 「子を奪う」
...おしげは殆んど口を利かないで、うなずいてるきりだったが、嬉しそうだった...
豊島与志雄 「死の前後」
...そんなに絵具が嬉しいんでしょうかしら...
豊島与志雄 「未来の天才」
...嬉しさと楽しさと得も云えぬ切なさとで...
豊島与志雄 「未来の天才」
...綱手と、七瀬とは、不安そうに、宿の人々が、部屋から出てしまうと、七瀬が「まあ、嬉しいやら、びっくりやら――何んと思うて、あの、下僕(しもべ)の真似など?」「隣りの騒ぎを御存じか」「御存じか、とは?――騒いでいるのは、判っておりますが――」「わしの手下の者が捕縛されたのじゃ、小母御...
直木三十五 「南国太平記」
...当ったものは嬉しそうに...
中里介山 「大菩薩峠」
...皮肉を籠めたつもりで嬉しがるばかもいる...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...忽ち嬉しげにふふふと口の中で笑ふのであつたが...
北條民雄 「青い焔」
...この部屋にいることは嬉しかった...
正岡容 「小説 圓朝」
...いまその席に図書助を見ることは嬉しかった...
山本周五郎 「いさましい話」
...嬉しくってわくわくするくせに...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ほんとに嬉しいのか苦しいのか私にはわかりません...
横光利一 「火の点いた煙草」
...嬉しい気持は一切しなかった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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