...」私はぢつと墓表の前に立つていつもそんな事を考へた...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...真逆(まさか)に墓表(ぼひょう)とは見えずまた墓地でもないのを見るとなんでもこれは其処(そこ)で情夫に殺された女か何かの供養に立てたのではあるまいかなど凄涼(せいりょう)な感に打たれて其処を去り...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...わびしく墓表(ぼひょう)ばかりで...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...往昔全盛を誇つた三遊派の同僚花形たちはこの明治開化一代の人気者のために金円を投じ合つて墓表を建立したものかも知れない...
正岡容 「巣鴨菊」
...正三位勲二等などと大きな墓表を建てたッて土の下三尺下りゃ何のききめもあるものでない...
正岡子規 「墓」
...墓表隷字にて駒石石(くせきせき)先生之墓と題す...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...主に樺島石梁の墓表に本づいてゐるらしい...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...墓表に「居丸山邸舎三年...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...嶺松寺の墓表等と符する...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...墓表中より殆ど一の新事実をも発見することが出来ぬのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...これがために錦橋の墓表を撰び...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...霧渓撰の行状に本づいて錦橋の墓表を作つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしは初め墓表を読んだ時...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...成斎の墓表は二あつて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その歿するに及んで墓表を撰み...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...尋ぬる墓表は見附からなかった...
森鴎外 「細木香以」
...海保漁村の墓表に文久(ぶんきゅう)二年十月十八日に...
森鴎外 「渋江抽斎」
...到底墓表と過去帳とに藉(よ)つて...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
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