...野口は過労から病を得て芝浦の塩湯に休養していた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...骨(コツ)となつてかへつたかサクラさく(佐世保駅凱旋日)塩湯へいつた...
種田山頭火 「行乞記」
...塩湯にゆつくり浸つてから二三杯かたむける...
種田山頭火 「行乞記」
...・のぞいて芽柳のなつかしくも妙蓮寺お寺の大柳芽吹いてゆれて春寒の鰒を並べて売りたがつてゐる塩湯はよろしく春もしだいにととなふ景色福沢先生旧邸その土蔵はそのまゝに青木の実三月十七日 日本晴...
種田山頭火 「道中記」
...その頃とかく虚弱であった自分を医師の勧めによって「塩湯治」に連れて行ったのだが...
寺田寅彦 「海水浴」
...やっと熱海の宿に着いて暈(よい)の治りかけた頃にあの塩湯に入るとまたもう一遍軽い嘔気を催したように記憶している...
寺田寅彦 「箱根熱海バス紀行」
...飯終りて湯桶(ゆとう)に塩湯を入れて出す...
正岡子規 「墨汁一滴」
...譬(たと)えば同じスープにしても普通の西洋料理屋のスープは塩湯を飲むようで味も何もありません...
村井弦斎 「食道楽」
...其処(そこ)へ野菜を入れて味をつけてちょこちょこと実を投げ込んで客へ出すからその淡(うす)いこと塩湯同様です...
村井弦斎 「食道楽」
...その皮を剥(む)いて二つに割って種を取って塩湯で四十分間ほど湯煮て水嚢(すいのう)の上へ揚げておいてよく水を切ります...
村井弦斎 「食道楽」
...第十八嫁菜(よめな)飯春になって野へ嫁菜が出ましたら軟(やわらか)い若芽を摘んで塩湯で一旦(いったん)湯煮て水へ二...
村井弦斎 「食道楽」
...第十九枸枯(くこ)飯も前の通りに若芽を塩湯煮(しおゆで)にして二...
村井弦斎 「食道楽」
...また鯛の身を塩湯煮(しおゆで)にして布巾(ふきん)で堅く絞って手で揉みほごして桜飯へ混ぜて炊くのもあります...
村井弦斎 「食道楽」
...あるいはそぼろ料理のような小さく切ったものは塩湯で湯煮て油で炒(い)りつけてそれから二時間も煮抜くのだ...
村井弦斎 「食道楽」
...○豚の糸切の塩湯煮にしたるを煮ていり豆腐へ交ぜ再び炒りてもよし...
村井弦斎 「食道楽」
...そのセンはどうなさいます」お登和「これは塩湯を沸(に)たたせてそれへこのセンを入れてザット湯煮て水でよく洗います...
村井弦斎 「食道楽」
...おしのは父に塩湯を飲ませた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...おまけに塩湯でも飲むようだ...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
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