...熱めな塩湯にゆっくり浸ったのでようやく人心地(ひとごこち)がついて戻(もど)って来た時には...
有島武郎 「或る女」
...あとで塩湯を飲みなよ...
泉鏡花 「瓜の涙」
...野口は過労から病を得て芝浦の塩湯に休養していた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...骨(コツ)となつてかへつたかサクラさく(佐世保駅凱旋日)塩湯へいつた...
種田山頭火 「行乞記」
...塩湯にゆつくり浸つてから二三杯かたむける...
種田山頭火 「行乞記」
...当時名古屋鎮台につとめていた父に連れられて知多(ちた)郡の海岸の大野とかいうところへ「塩湯治(しおとうじ)」に行った...
寺田寅彦 「海水浴」
...多分この塩湯治の時のものだろうと思う夢のような一場面のスティルに出くわす...
寺田寅彦 「海水浴」
...その頃とかく虚弱であった自分を医師の勧めによって「塩湯治」に連れて行ったのだが...
寺田寅彦 「海水浴」
...やっと熱海の宿に着いて暈(よい)の治りかけた頃にあの塩湯に入るとまたもう一遍軽い嘔気を催したように記憶している...
寺田寅彦 「箱根熱海バス紀行」
...飯終りて湯桶(ゆとう)に塩湯を入れて出す...
正岡子規 「墨汁一滴」
...譬(たと)えば同じスープにしても普通の西洋料理屋のスープは塩湯を飲むようで味も何もありません...
村井弦斎 「食道楽」
......
村井弦斎 「食道楽」
...今のように塩湯煮(しおゆで)にした茄子を鍋蓋で押してよく水を切ってお刺身(さしみ)のように薄く切って酢味噌で食べれば茄子のお刺身ですし...
村井弦斎 「食道楽」
...あるいはそぼろ料理のような小さく切ったものは塩湯で湯煮て油で炒(い)りつけてそれから二時間も煮抜くのだ...
村井弦斎 「食道楽」
...○豚の糸切の塩湯煮にしたるを煮ていり豆腐へ交ぜ再び炒りてもよし...
村井弦斎 「食道楽」
...そのセンはどうなさいます」お登和「これは塩湯を沸(に)たたせてそれへこのセンを入れてザット湯煮て水でよく洗います...
村井弦斎 「食道楽」
...おしのは父に塩湯を飲ませた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...おまけに塩湯でも飲むようだ...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
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