...熱めな塩湯にゆっくり浸ったのでようやく人心地(ひとごこち)がついて戻(もど)って来た時には...
有島武郎 「或る女」
...あとで塩湯を飲みなよ...
泉鏡花 「瓜の涙」
...骨(コツ)となつてかへつたかサクラさく(佐世保駅凱旋日)塩湯へいつた...
種田山頭火 「行乞記」
...塩湯にゆつくり浸つてから二三杯かたむける...
種田山頭火 「行乞記」
...多分この塩湯治の時のものだろうと思う夢のような一場面のスティルに出くわす...
寺田寅彦 「海水浴」
...その頃とかく虚弱であった自分を医師の勧めによって「塩湯治」に連れて行ったのだが...
寺田寅彦 「海水浴」
...明治十四年頃にたとえ名前は「塩湯治」でも既に事実上の海水浴が保健の一法として広く民間に行われていたことがこれで分るのである...
寺田寅彦 「海水浴」
...譬(たと)えば同じスープにしても普通の西洋料理屋のスープは塩湯を飲むようで味も何もありません...
村井弦斎 「食道楽」
...其処(そこ)へ野菜を入れて味をつけてちょこちょこと実を投げ込んで客へ出すからその淡(うす)いこと塩湯同様です...
村井弦斎 「食道楽」
...今のように塩湯煮(しおゆで)にした茄子を鍋蓋で押してよく水を切ってお刺身(さしみ)のように薄く切って酢味噌で食べれば茄子のお刺身ですし...
村井弦斎 「食道楽」
...その皮を剥(む)いて二つに割って種を取って塩湯で四十分間ほど湯煮て水嚢(すいのう)の上へ揚げておいてよく水を切ります...
村井弦斎 「食道楽」
...第十二 大根飯は大根を千六本に截(き)って塩湯煮(しおゆで)にして笊へ揚げて水気を切ります...
村井弦斎 「食道楽」
...別に大根の葉をやっぱり塩湯煮にして細かく刻んで前の大根とともに炊きたての御飯へ混ぜます...
村井弦斎 「食道楽」
...第十九枸枯(くこ)飯も前の通りに若芽を塩湯煮(しおゆで)にして二...
村井弦斎 「食道楽」
...あるいはそぼろ料理のような小さく切ったものは塩湯で湯煮て油で炒(い)りつけてそれから二時間も煮抜くのだ...
村井弦斎 「食道楽」
...豚の肉を細く糸切にしてグラグラ沸騰(ふっとう)している塩湯へ少しずつ落してザット湯だったら網杓子(あみじゃくし)で笊(ざる)へ掬(すく)い上(あ)げてよく水気を切って今度は外(ほか)の鍋で油の中へ入れて炒(い)り付(つ)ける...
村井弦斎 「食道楽」
...そのセンはどうなさいます」お登和「これは塩湯を沸(に)たたせてそれへこのセンを入れてザット湯煮て水でよく洗います...
村井弦斎 「食道楽」
...おしのは父に塩湯を飲ませた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
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