...それを見ると愛子は堪(こら)え堪えていた涙の堰(せき)を切って声を立てて泣き出した...
有島武郎 「或る女」
...テーブルや椅子などで突っかい棒をして堰(せ)き止めていたが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...伊吹山は北背に其等の山脈の餘波を堰き止めようとして山容やゝ崩れてゐるが...
近松秋江 「湖光島影」
...本流が大岩壁で両岸から堰(せ)かれて...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...急に堰(せ)き止められたように...
夏目漱石 「明暗」
...この堰を中心にして...
林芙美子 「落合町山川記」
...堰堤の方で働いてゐる時に...
葉山嘉樹 「万福追想」
...水門の堰が切られたと見へて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...堰止めることができる筈ではあるまいか」といって立去ってしまった...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...深い堰(せき)が流れて居(お)りました...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...あの林の下の堰(せき)を...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...辻川には何の益もない風情を添えるだけのこの堰溝は...
柳田国男 「故郷七十年」
...辻川の本通りから堰溝に沿って地蔵堂の方へ曲る角に...
柳田国男 「故郷七十年」
...唐橋の口で堰止(せきと)めてから...
吉川英治 「新書太閤記」
...堰(せき)を切って...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...笠の目堰(めせき)から...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...身一つで堰(せ)き止めた...
吉川英治 「日本名婦伝」
...わがこころ寂しき時しいつはなく出でて見に来るうづみ葉の渓わが行けば落葉鳴り立ち細渓を見むといそげるこころ騒ぐも渓ぞひに独り歩きて黄葉(もみぢ)見つうす暗き家にまたも帰るか冬晴の芝山を越えそのかげに魚釣ると来れば落葉散り堰(せ)けり芝山のあひのほそ渓ほそほそとおち葉つもりて釣るよしもなきこころ斯く静まりかねつなにしかも冬渓の魚をよう釣るものぞみなかみへ...
若山牧水 「渓をおもふ」
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