...芭蕉の俳諧に執する心は死よりもなほ強かつたらしい...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...俺は長く此優越感に固執することを恥とする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自己の中にある道を固執することではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...なお家族制度を固執することに多分の便利が認められよう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...宗教的信仰に次いで人々が最も頑固に固執するのは医術的信心であって...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...かような考慮なしに単に国粋主義を固執するのはむしろはなはだ危険な思想的傾向であるとせねばならないであろう...
石原純 「日本文化と科学的思想」
...固執するところがない故に損傷することがないので...
津田左右吉 「日本精神について」
...私は或る見解を固執する...
戸坂潤 「技術的精神とは何か」
...なお根本制約として教学精神がみずからを固執するだろうことを...
戸坂潤 「日本文化の特殊性」
...何となれば彼は此の自観を固執する能はざるの位地に在ればなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...主観とは自我に執する態度であり...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...家具全体を片づけようと固執する十分な理由であった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...固執する決意を我々にさせるならば...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...私は自分から固執するところがあったとも云ったし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...だから民藝に執する者は...
柳宗悦 「改めて民藝について」
...だが主我に執する時は...
柳宗悦 「工藝の道」
...あらゆる非合理と陰険と暴力とを手段として固執する者と...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...それは無始以来の妄念に執するのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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