...自分の最初の立場を固執する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...この意味に於いて自己に固執するもののみ始めて自らの主である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...少くとも智的生活に固執する人は美人を花に譬える創意的なことはしない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...なお家族制度を固執することに多分の便利が認められよう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...二六ニイチェが「私は自分が主張を固執するために焼き殺される場合があったら...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...自己に執せずして人類に執する心(五十歩百歩だが)...
種田山頭火 「其中日記」
...たとひ私はつねに一つの同じ認識に堅く固執することができないといふ弱さが私のうちにあることを經驗するにしても...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...自分の「我」に固執する点ではどちらも似たものである...
寺田寅彦 「柿の種」
...私は或る見解を固執する...
戸坂潤 「技術的精神とは何か」
...それは一種の現象主義を固執するのである...
戸坂潤 「技術の哲学」
...何となれば彼は此の自観を固執する能はざるの位地に在ればなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...人は固執する、固執しなければならない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...主観とは自我に執する態度であり...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...形式に固執することによってかえって我々の認識を貧困ならしめる...
三木清 「危機における理論的意識」
...他殺説を固執するようになった夫人の態度...
宮本百合子 「権力の悲劇」
...知に執するなら新たな愚ではないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...自己の実現はいたずらに我(が)に執する所に行われるものではない...
和辻哲郎 「自己の肯定と否定と」
...それは無始以来の妄念に執するのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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