...芭蕉の俳諧に執する心は死よりもなほ強かつたらしい...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...人は又この意味に於いて自己に固執することを個人主義と名づける...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...併し自分は今も猶依然としてこの誤謬(?)に固執する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...俺は飽くまでも此立脚地を固執する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...なお家族制度を固執することに多分の便利が認められよう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...かような考慮なしに単に国粋主義を固執するのはむしろはなはだ危険な思想的傾向であるとせねばならないであろう...
石原純 「日本文化と科学的思想」
...そのためにはただ一面だけを固執する流派は少し困るかもしれない...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...なお根本制約として教学精神がみずからを固執するだろうことを...
戸坂潤 「日本文化の特殊性」
...何となれば彼は此の自観を固執する能はざるの位地に在ればなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...実例という古めかしい理論に固執するならば...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...これはある考えに固執するという愚かさから脱した生き方なんだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...此故に善に執する者は二氏の行動を追及して社会の風紀を紊乱する者なりと云ふ...
正岡容 「大正東京錦絵」
...その主張を固執する心理の原因は...
宮本百合子 「木の芽だち」
...どんな理由で彼がこんな習慣に固執するのか私にはまったくわからない...
三好十郎 「恐怖の季節」
...自分にかけられた信用を地に堕すまいとする心から一そう呆んやりを固執するようになった...
矢田津世子 「女心拾遺」
...だが主我に執する時は...
柳宗悦 「工藝の道」
...「茶」に執すればかえって自在の茶を失う...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それは無始以来の妄念に執するのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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