...埓口もない針ほどのことを棒大に言い立てて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...それは埓もない夢だつたが...
種田山頭火 「行乞記」
...ダチャカン――というのは「埓があかない」の転訛で...
辻潤 「だだをこねる」
...放埓(ほうらつ)な気の荒い父親が...
徳田秋声 「足迹」
...個人の日常の行儀に不埓なことがあれば...
戸坂潤 「社会時評」
...却って不埓にも排日排満の形を取って表面に現われたものだったのである...
戸坂潤 「社会時評」
...不埓なことだというのでございます...
豊島与志雄 「碑文」
...男の放埓は何も好くない結果をわが家に持ち込みはしないが...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...木片をもったまま「不埓なっ...
直木三十五 「南国太平記」
...「不埓(ふらち)なっ」その時...
直木三十五 「南国太平記」
...運命?――不埓なっ...
直木三十五 「南国太平記」
...中(なか)よき友(とも)と埓(らち)も無(な)く遊(あそ)びぬ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...その埓(らち)をあけようと思い...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...またいつも私が埓(らち)を越えないやうにしてゐる確かな本能でもあつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ある放埓(ほうらつ)ののちのように...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...愚※々々してゐたら埓があかんわ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...当時から――(とベラベラと埓もなく喋りまくる)笠太 (さえ切(ぎ)つて)お言葉中でがすが...
三好十郎 「妻恋行」
...父の放埓な意志はその子どもたちに影響するからである」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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