...「非凡なる凡人」……いづれも器用に出来上つてゐる...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...毛筆で器用に表記を書いた...
有島武郎 「或る女」
...暫(しばら)くするとしかしそれはまた器用に翅(はね)を使って起きかえった...
有島武郎 「カインの末裔」
...へらを器用に使って針をはき出させながら答えた...
梅崎春生 「狂い凧」
...器用にとんとんと走って...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...扁平(へんぺい)のはがしで器用にすくい上げて皿に移し...
高見順 「如何なる星の下に」
...紙小縒(かみこより)を作って五十組の羽織紐を素早く器用に編んで引出しに仕舞い...
太宰治 「新釈諸国噺」
...云われないでも潮時を見て器用に切り上げるつもりだけれども...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...しかもきわめて無器用に思いついた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...頭が器用に働かず...
中里介山 「大菩薩峠」
...我ながらよくこんなに器用に起(た)っていられたものだと思う...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...口前だけは器用に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八五郎は足を働かせて器用にその品物を蹴飛ばしました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...手口から先に考えるのだ」「手口から?」「どうすればあんな具合に器用に火が付けられるか」「?」「燧石(ひうちいし)と火打鎌と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...器用に梯子を踏んで穴の底へ降りて行きます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...器用に受けて下さい」善吉は注置(つぎお)きの猪口を飲み乾し...
広津柳浪 「今戸心中」
...いつのまにか不器用に歩き出してゐた...
堀辰雄 「聖家族」
...鳩が不器用に飛んでゐた...
堀辰雄 「噴水のほとりで――」
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