...例の左手をあげて鬢(びん)の毛を器用にかき上げながら...
有島武郎 「或る女」
...器用に皮をむいて口に入れるとさく/\と渇いた人の樣に噛んで居たが...
有島武郎 「半日」
...そして小指は器用にもとの附根に縫いつけられた...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...器用にさつと手先を拭いた...
薄田泣菫 「茶話」
...私どもにやらされてもこう器用には出来ません」といって褒(ほ)めています...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...不器用に這入って来る者もあった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...断えず噛みながら脚で器用に団塊を廻して行くので...
寺田寅彦 「蜂が団子をこしらえる話」
...八五郎は足を働かせて器用にその品物を蹴飛ばしました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それも器用にしばらせたおさめという小娘は大したものだよ」「あっしの初手柄も大したものでしょう」相変わらず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さきを切ってもらって器用に鳴らした...
長谷川時雨 「神田附木店」
...不器用に長い膝(ひざ)を入れて...
林芙美子 「浮雲」
...たぶん不器用にやったのです...
久生十蘭 「キャラコさん」
...やがて手の甲で無器用に涙を払うと...
久生十蘭 「魔都」
...鳩が不器用に飛んでゐた...
堀辰雄 「噴水のほとりで――」
...器用にメアリは生活している...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...」と嘉吉は片手で器用に櫓(ろ)を漕(こ)ぎ出した...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...リザ・セミョンノヴナ」ナースチャは不器用に手をのばして...
「赤い貨車」
...不器用に手をつかえた...
吉川英治 「新書太閤記」
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