...「正に器用には書いている...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...ざらざらした舌で器用に巻いてちゅうちゅう吸った...
有島武郎 「フランセスの顔」
...図‐167日本人は実に器用に結びをつくる...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...あアいう連中の書いてる物はいずれも小器用には纒(まと)まってるが...
岩野泡鳴 「猫八」
...扁平(へんぺい)のはがしで器用にすくい上げて皿に移し...
高見順 「如何なる星の下に」
...紙小縒(かみこより)を作って五十組の羽織紐を素早く器用に編んで引出しに仕舞い...
太宰治 「新釈諸国噺」
...おそろしく不器用に唇(くちびる)をジナイーダの指に触(ふ)れたので...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...幕を隔てて背後(うしろ)からあんなに器用に人間の心臓を刺せるものではない...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...器用にあきらめた方がいゝよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...左手で器用に魚を燒いてゐる...
林芙美子 「雨」
...加野は、もう一度、不器用に、ゆき子のそばへ寄つて来た...
林芙美子 「浮雲」
...彼女が「モルやお頂戴」と言うと前足二本を宙にあげて小器用に立つようになった...
細井和喜蔵 「モルモット」
...鳩はなんと不器用にしか飛べないのだらう...
堀辰雄 「噴水のほとりで――」
...そして彼はもう不器用にしか話せなかった...
堀辰雄 「ルウベンスの偽画」
...器用にこしらえられている給金(わり)の包みを手に取って...
正岡容 「小説 圓朝」
...器用にくるくるとマカロニを巻きつけて...
三浦環 「お蝶夫人」
...リザ・セミョンノヴナ」ナースチャは不器用に手をのばして...
「赤い貨車」
...日本の作家は皆それぞれの時代に何とか器用にかくれ家を見つけて頭を突こんで来ている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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