...夜営(やえい)の所は器用に書いてあります...
芥川龍之介 「近頃の幽霊」
...じよらうぐもは破れた網を、非常に器用に、新らしくつくり更へました...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...あんた方の中にゃ木挺をずいぶ器用に使う人がいるんですねえ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...歯で器用に割った...
高見順 「いやな感じ」
...それで器用に隠されているのはほんの下っ腹のところだけで...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...小さな素足で無器用に床石(ゆかいし)をたどりながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...器用に紙で張って隠してあるので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...を中へ包んで三角形にした器用に出來た餠である...
長塚節 「旅行に就いて」
...器用に嘘も吐(つ)けまい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...其處までは存じませんが――」彌吉も具體的な話になると器用に身をかはします...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少し馬糞臭いのを器用につまみ上げるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...器用に見せたものを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不器用に折り乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ライタアで器用に火を点じた...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...たぶん不器用にやったのです...
久生十蘭 「キャラコさん」
...助五郎は洋銀の延べを器用に廻しながら「人気稼業の芸人衆だ...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...導かれながら、彼女は、思い出さずにはいられない――道場が、まだ建てかけで、板構えのあったころその物蔭で、三斎屋敷闖入(ちんにゅう)を決心、がに股のちび助、吉公に打ちあけて、諫(いさ)めるのを振り切って、忍び込んだのだったが、その晩、あの雪之丞に見咎(みとが)められ、それがきっかけで、思わぬ成りゆきになったことを――平馬が、道場、脇玄関の戸を、引きあけて、「戻ったぞ」と、いうと、妙に角張った顔の内弟子が、寝ぼけごえで、すぐ次の部屋から出て来て、「お帰りなされまし」と、無器用に、手を突いたが、うしろに、すんなりたたずんだ、お初をみとめて、いぶかしげだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...リザ・セミョンノヴナ」ナースチャは不器用に手をのばして...
「赤い貨車」
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