...「正に器用には書いている...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...まっさおになった顔にふりかかる髪の毛を左の手で器用にかき上げた...
有島武郎 「或る女」
...じよらうぐもは破れた網を、非常に器用に、新らしくつくり更へました...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...器用にうごきはじめる...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...」造船所の掛員(かゝりいん)は油で固めた頭を弾機細工(ばねざいく)のやうに器用に下げた...
薄田泣菫 「茶話」
...そのかまれた跡を不器用におおいかくし...
太宰治 「おさん」
...器用に注射の針を入れた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼は砂糖黍を一節ずつ器用に切った...
豊島与志雄 「田園の幻」
...手が小器用に働いたりするのは...
夏目漱石 「虞美人草」
...幕を隔てて背後(うしろ)からあんなに器用に人間の心臓を刺せるものではない...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...器用に雨戸を繕(つくろ)ひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...下のほうは一つ目で終っている絹リボンによって子供らしく不器用にしめつけているため...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...花魁今朝だけは器用に快よく受けて下さいな...
広津柳浪 「今戸心中」
...右手だけでさっと器用に巻いたので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...器用に腕を手当てしてくれた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...小器用にやつてのけるのは...
正宗白鳥 「私も講演をした」
...器用に爪先でまず踏み出すと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...寝台の枕元に掛けたタオルに薬鑵の湯を器用に流しかけて...
夢野久作 「冥土行進曲」
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