...私の思想の未熟で頑固(がんこ)なのを嗤う間にも...
有島武郎 「小さき者へ」
...人の仕事を嗤う腕があるなら見せて貰おうじゃないか...
上田広 「指導物語」
...呉越同舟だなんて嗤う者があったら...
海野十三 「地球発狂事件」
...渡辺君の話には実感と誠意が充分に籠っていたからとても嗤うどころの話ではないが...
辻潤 「ふもれすく」
...吾々は嗤うべき迂遠かあわれむべき浅薄の非難を受けずにはいられないであろう...
戸坂潤 「科学方法論」
...「迂遠なる」学識を嗤う権利を持つ筈はないであろう...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...クリティシズムは嗤うべきスコラ用語となる...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...ユーベルヴェークの哲学史に福沢諭吉が日本の哲学者の筆頭として載っているのを嗤うものは...
戸坂潤 「思想としての文学」
...そんなことをするのは非階級的だとか何とか嗤うべきではない...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...真に個中(こちゅう)の消息を解し得たるものの嗤うはその意を得ている...
夏目漱石 「草枕」
...ラヴィニアったら、私が裾を泥んこにしているって、嗤うのよ...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...(おのれを嗤う)三蔵 信州の人...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...敬うとも嗤うともつかぬウインクスを投げただけだった...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...そう努力することが無駄であると嗤う人はいまいと思います...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...それが狂態だといって誰に嗤う権利があるか...
山本周五郎 「陽気な客」
...嗤うな」と、いって笑った...
吉川英治 「新書太閤記」
...その迪子がニタニタと頽(くずお)れるように嗤うのである...
蘭郁二郎 「古傷」
...(俺を嗤うんじゃないか)こうした感じが...
蘭郁二郎 「夢鬼」
便利!手書き漢字入力検索