...既に上流社会の和子様(わこさま)たちは下谷(したや)の名物風船あられといってこの軽焼の精製したものを召上ると申す事だ...
村井弦斎 「食道楽」
...わしの周りには、御近習の眼が光っている」「じゃあ、およろしい時に、和子様の方から、そっとお遊びにおいでなさいまし...
吉川英治 「私本太平記」
...……和子様、お支度はいいでしょうな」「ああ、いいよ」阿新(くまわか)は、事もなげな顔つきである...
吉川英治 「私本太平記」
...箭四郎(やしろう)は、牛小屋の牛を世話したり、厨や湯殿の水汲みをする雑人(ぞうにん)だったが、やはり心配になって、井口の筧(かけひ)に、水桶を置きはなしたまま、「於久里(おくり)どん、和子様は、見つかったかい」築地(ついじ)のそとを、うろうろしていた下婢の於久里は、首をふって、「どこにも――」と、昏(くら)い顔をした...
吉川英治 「親鸞」
...「和子様がもどった」「和子様」「和子様」館(やかた)のうちにつたわる狂喜の声が...
吉川英治 「親鸞」
...「和子様……」何度目かの声に...
吉川英治 「親鸞」
...和子様のすがたを見たら...
吉川英治 「親鸞」
...和子様でもお分りになるでしょう...
吉川英治 「親鸞」
...「介(すけ)、あの悪童が、張本(ちょうぼん)じゃ、和子様のため、何とかせねばいかぬ」「うむ、懲(こ)らしてくれたいとは思うが」「一つ、この拳固(こぶし)を、馳走してやろうか」「よせよせ」箭四郎が、しきりと逸(はや)るのを、介はあぶながった...
吉川英治 「親鸞」
...(和子様は、どうしたか?)それが気にかかる...
吉川英治 「親鸞」
...――和子様あっ」介(すけ)は...
吉川英治 「親鸞」
...介は、発狂したように、「和子様ッ」と、飛んで行った...
吉川英治 「親鸞」
...和子様ではないか...
吉川英治 「親鸞」
...「和子様か」変った彼のすがたに...
吉川英治 「親鸞」
...彼女は、涙をながして、良人の浦人が、もう世にないことを語って、「やがて、和子様が、都の空からおもどりになったら、そっと、これをお見せ申しあげろというて、あの人は、息をひきとりました...
吉川英治 「平の将門」
...和子様まで」舌がひッつれて...
吉川英治 「平の将門」
...「和子様、和子様、さ、狩衣(かりぎぬ)を召しませ...
吉川英治 「日本名婦伝」
...和子様の泣き声が...
吉川英治 「源頼朝」
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