...だが元々医師であって...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...元々通りの健康体になりましたか」宗像博士が初めて口を開いた...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...元々、私は、この組み合わせは問題にしていなかったのだが……お袋さんだけの考えとあっては、幸吉の承諾がどうも危ぶまれる――など師匠の挨拶(あいさつ)...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...元々医者になる目的で...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...けれども元々身に着いているものだから...
夏目漱石 「こころ」
...斯(こ)うなられた元々を訊きたいと仰(おっ)しゃるか」高塚蔵人の声は不気味なほど静かです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...來て下さるか」「元々私が餘計な猿智惠(さるぢゑ)を働かせて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たとえば要求は通ったけれど、あとで気をゆるめたために、毎航海毎航海、一人(ひとり)ずつ下船させられたなんてことになると、二、三航海のうちに、また元々どおり、ほかの人間は搾(しぼ)られるし、僕らだってばかを見なけれやならないからね、争議は、その時も大切には相違ないが、跡始末がもっと大切なんだからね」藤原は、彼の苦い経験を思い起こした...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...それは私の元々の意志ではなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...元々どっちも変り者...
吉川英治 「江戸三国志」
...元々になるじゃねえか...
吉川英治 「江戸三国志」
...元々、植ゑる仕事は樂しいものゝはずである...
吉川英治 「折々の記」
...すれや元々、北条家は“平家”であるには、ちがいないが」と、ぺろと上唇を舐(な)めた...
吉川英治 「私本太平記」
...元々、田楽村(でんがくむら)の一少女だった彼女の根からの血が俄にそよぎ立てられて、その本来な、つよい生を持ち直したものか、いずれにせよ、矢作(やはぎ)の柳堂で、一途(いちず)に死のうなどとしたような、女の型どおりな弱い女ではなくなっていたのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...立ち騒いでいたものにございまする」「そんなことか」「はい」「元々...
吉川英治 「私本太平記」
...小三に同情したわけではないが、元々、不審の程度で捕えたに過ぎないのだから、と宥(なだ)めに廻って、「当家の甥御(おいご)とわかれば、仔細はない、はやく、その縄目を解いてやれ」と、部下へも命じた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...元々、霹靂火(へきれきか)秦明なる男に惚れ込んでこんなにまで執着を持ったのはわれわれどもなんです...
吉川英治 「新・水滸伝」
...また捕まっても元々だと思う...
吉川英治 「宮本武蔵」
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