...本郷(ほんがう)や神田(かんだ)の古本屋(ふるほんや)でよく見受けられる――は底本(ていほん)としたバラク(Bulak)版が元々省略の多いものであり...
芥川龍之介 「リチヤアド・バアトン訳「一千一夜物語」に就いて」
...丁度元々通りの大きさになったではないか...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...ハムレット時計は元々売るつもりで製作したのではなく...
辰野隆 「汝自身を知れ」
...此二州は元々独乙のものであつたのだから...
夏目漱石 「点頭録」
...その代り元々兄弟同様の間柄だから...
夏目漱石 「道草」
...では元々そういう温顔なのかと想うと大違いで...
牧野信一 「鬼涙村」
...――元々、東洋の法は、仁(じん)を本とし、苛烈な罰が目あてではござらぬ...
吉川英治 「大岡越前」
...「げにも冥加にあまる御諚(ごじょう)、有無(うむ)なく、おうけ申しあげるべきでございましょうが、元々、さしたる力は持たず能(のう)もなき正成...
吉川英治 「私本太平記」
...元々、松田の直臣でなく、いわば烏合の残党である...
吉川英治 「私本太平記」
...「元々、わが殿には、瘧(おこり)と申すご持病があったのです...
吉川英治 「私本太平記」
...元々は一院の尼寺に附属して尼衆や後家ばかりの住んでいる所だったが...
吉川英治 「私本太平記」
...元々は当家お抱えの田楽女(でんがくひめ)だ...
吉川英治 「私本太平記」
...生まれながらの人間は――元々みな芸術家なのだ...
吉川英治 「正倉院展を観る」
...元々、右近を清洲城へ出仕させておいたことは、たえず心配なことではあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...元々、軽罪なので、高毬も恩典に浴したが、そうなると、矢もたてもなく、東京へ帰りたくなった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――おれには、おばばのその肚がわからぬ」「わしの手で殺すは易いことじゃが、元々、汝(わ)が身を裏切った不貞な女、汝が身の手で成敗させてやりたいと思う親ごころのそれも一つ、有難いとはなぜ思わぬか」五「それじゃあ、おばばは、おれの手でお通を斬れというのか」「……嫌か!」鬼のことばのようである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...元々、曠野で育った自然児である...
吉川英治 「宮本武蔵」
...おまえ達は、元々、兄弟弟子(でし)ではないか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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