...元々の楽天家だつたから...
犬養健 「朧夜」
...どうせ元々だ)三千子の心は...
海野十三 「鬼仏洞事件」
...また元々(もと/\)通りに還(かへ)つて来る事になつてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...元々欧洲の旧い諸大学は封建的(乃至又宗教的)旧制度の必要を充すべく出来上ったのが多いのであるが(例えばオックスフォード・ソルボンヌなど)...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...アカデミズムは元々それが持っていた自己の固定化・惰性化の可能性を愈々実現される...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...元々人の借着をして威張っているのだから...
夏目漱石 「私の個人主義」
...斯(こ)うなられた元々を訊きたいと仰(おっ)しゃるか」高塚蔵人の声は不気味なほど静かです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...元々兄貴が浮氣つぽいからでさ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...元々、目明しや捕手などは、武芸をほこる武芸者ではありませんから、どう穢(きたな)い逃げ方をしようが、逆トンボを打とうが、要は、怪我(けが)をしないに限ります...
吉川英治 「江戸三国志」
...――ところでその後、彼は如何いたしているな」「相変わらずにござります」「相変わらずと言うと?」「錦霜軒で寝てばかりおいで遊ばします」「江戸城の庭が拝見したいなどとは、元々、口から出任せの口実と思うたが、寝てばかりいるとは、合点がゆかぬ」「時折、あの前を通りまして、それとなく声をかけてみまするが、いつも、御家来金吾様と共に、戸を閉(とざ)した限(き)りでございます...
吉川英治 「江戸三国志」
...元々、たのめる武士はいくらもおらぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...それをへんにごねおるのか」「あっしは元々...
吉川英治 「私本太平記」
...元々は一院の尼寺に附属して尼衆や後家ばかりの住んでいる所だったが...
吉川英治 「私本太平記」
...これからも変らずにきっと蔭でのお力にはなり申そう」「…………」「殿は元々...
吉川英治 「私本太平記」
...まずは大人しく引き退(さ)がろうかい」元々...
吉川英治 「新・水滸伝」
...諦(あきら)めがいいな」「元々...
吉川英治 「松のや露八」
...けれど角兵衛は元々...
吉川英治 「宮本武蔵」
...演(だ)し物は、歌舞伎物を掲げていたが、元々、演技が主でないから、ぼくら少年が覗いてみても、後をひく魅力はなかった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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