...だが元々医師であって...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...丁度元々通りの大きさになったではないか...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...アカデミズムは元々それが持っていた自己の固定化・惰性化の可能性を愈々実現される...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...「ために元々協調すべき農村と都市...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...元々(もともと)からの石です」村の人達はあっけにとられて言葉もありませんでした...
豊島与志雄 「正覚坊」
...いい気になってどこを歩いていたの……?」お勢のいうことが、出戻りを叱るような慳貪(けんどん)になったので、がんりきが、「まあ、そう、ガミガミいうなよ、なにもこの子が悪いというわけじゃねえや、連れて逃げたあの小坊主が、知恵をつけたんだから、何もいわず、元々通り、可愛がってやってくんな」「なにも、わたしが叱言(こごと)をいう役じゃありませんが、あの人気最中に、逃げ出すなんて、親方の身にもなってみてもあんまりだから、つい……」「ところで……」がんりきは長火鉢の前に脂下(やにさが)って、「湯治と来ちゃあ二日や三日じゃあ帰れめえが、お勢ちゃんが留守番かい?」「いいえ、わたしが留守番ときまったわけじゃありませんの、二階にお客様がおいでなさるもんですから……」「お客様……」といって、がんりきの百が変な顔をして、二階を見上げました...
中里介山 「大菩薩峠」
...獅子が元々仏縁に関係が深かったためである...
中山太郎 「獅子舞雑考」
...それに元々こちらが悪いんですから」お秀にはこの時ほどお延の指にある宝石が光って見えた事はなかった...
夏目漱石 「明暗」
...「元々、筑前守のお扱いで、ひとたび織田家に盟を約しておきながら、また毛利方へ寝返ってまる二箇年の歳月、ここにたて籠(こも)って来たわれわれのことですから、それがし以下、責(せめ)ある者が、腹を切るのは当りまえです...
吉川英治 「黒田如水」
...……それになぜまたお辺は、直々(じきじき)、六角の法印邸へまいって、その人と会わず、ここへ相談にみえたのか」「法印どのも、よう存じあげてはおりますが、しかし元々は、ご当家を介しておちかづきを得たものゆえ、まずはご内意を伺ってからと存じまして」「ほ...
吉川英治 「私本太平記」
...立ち騒いでいたものにございまする」「そんなことか」「はい」「元々...
吉川英治 「私本太平記」
...――そして元々の大内山は大内裏造営工事の工もいまだ半ばのままで...
吉川英治 「私本太平記」
...正成は元々彼の素朴を愛していたからべつに咎(とが)めるふうでなく...
吉川英治 「私本太平記」
...伝右衛門は元々、武田家の旧臣なのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...小三に同情したわけではないが、元々、不審の程度で捕えたに過ぎないのだから、と宥(なだ)めに廻って、「当家の甥御(おいご)とわかれば、仔細はない、はやく、その縄目を解いてやれ」と、部下へも命じた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...まずは大人しく引き退(さ)がろうかい」元々...
吉川英治 「新・水滸伝」
...批判という中正は元々欠いているのだ...
吉川英治 「親鸞」
...元々、廻るように出来ている風車が、廻り出したのだ、なんの不思議もないはずであるが、武蔵はギクとしたように、夜具の中から身を起しかけ、「……はてな?」耳を澄ました...
吉川英治 「宮本武蔵」
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