...やっぱり自分は元々金よりも女の方にあくまで未練があるので...
近松秋江 「狂乱」
...元々この「社会学」は...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...元々その一部分であったことに就いて...
戸坂潤 「科学論」
...元々が奢侈とか奢侈品とかいう観念そのものが...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...元々嫌いな武芸はもうそれだけですっかり気がくじけてその後は勉強をせなくなった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...元々木や石で出来上ったと云う訳ではないから人の不幸に対して一滴の同情くらいは優(ゆう)に表し得る男であるがいかんせん性来(しょうらい)余り口の製造に念が入(い)っておらんので応対に窮する...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...元々人の借着をして威張っているのだから...
夏目漱石 「私の個人主義」
...元々良い男では無かったのですが...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...年寄とも元々堅い約束を取り換して勇んで滞在を乞ふた樽野であつた...
牧野信一 「籔のほとり」
...如何なる存在も元々から單純に在るのでなく...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...体(たい)を前に出す為にしか動いておらぬ」「元々...
吉川英治 「江戸三国志」
...われわれ譜代(ふだい)の臣とはちがい、つい父の代からご当家に縁故をむすんだご被官(ひかん)に過ぎぬ」「そういわれれば、元々、目薬屋の伜どの...
吉川英治 「黒田如水」
...元々、地頭の鎖(くさり)をきらって、散所住民となった彼らだし、官家の余剰物資を市へ出して、それぞれの販路へながす商人たちの商売まで、すべて公卿経済との結びつきの上にある彼らなので、「鎌倉...
吉川英治 「私本太平記」
...元々、おたがいの弓矢は、人を殺すためにあるものではないはずだが」「御意(ぎょい)」――俯向いて、正成は、そのままいつまで黙(もだ)していた...
吉川英治 「私本太平記」
...立ち騒いでいたものにございまする」「そんなことか」「はい」「元々...
吉川英治 「私本太平記」
...元々、賢俊は持明院統の臣下である...
吉川英治 「私本太平記」
...せっかくですが、代役はおねがいできませぬ」「いやいや、元々、わしは兄の身だから、家督(かとく)を継ぐべきであったのを、生来、仏道になずみ、武門にはうとい身ゆえ、強(た)って、弟のお前に家名を継いでもろうたのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...まずは大人しく引き退(さ)がろうかい」元々...
吉川英治 「新・水滸伝」
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