...僅かにその生活を維持してゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...身には僅かに薄い着物一枚着けただけで歩いている...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...僅かに馬士歌(まごうた)の哀れを止むるのみなるも改まる御代(みよ)に余命つなぎ得し白髪の媼(おうな)が囲炉裏(いろり)のそばに水洟(みずばな)すゝりながら孫玄孫(やしゃご)への語り草なるべし...
寺田寅彦 「東上記」
...電灯の赤い笠とが僅かに医院であることを示している...
外村繁 「澪標」
...僅かに覚えてることは...
豊島与志雄 「朝やけ」
...僅かに二三人じゃ...
直木三十五 「南国太平記」
...星の光が僅かに四辺(あたり)を照して呉れた...
中沢臨川 「愛は、力は土より」
...僅かに私たちの中に前夜の私たちを蘇らせた...
堀辰雄 「燃ゆる頬」
...この点は僅かにポンツクを逃れて本当の蓼らしいのが面白い...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...『新俳句』編纂(へんさん)より今日に至る僅かに三...
正岡子規 「墨汁一滴」
...僅かに慰められたやうに感じられたその明方に...
三好達治 「測量船」
...僅かに寝所へはいって...
山本周五郎 「日本婦道記」
...それでもあきつとしては僅かに選択がなくはなかった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...僅かに山頂の平地から山の東北面にかけて...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...刑場蹟に地蔵尊を建立して僅かに謝恩の心を致した...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...首までをば僅かに両手の出る様にして...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...桃の様に尖った頭には僅かにその下部に丸く輪をなした毛髪を留むるのみで...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...豊後滞在は僅かに二カ月余であったが...
和辻哲郎 「鎖国」
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