...その唯一(ゆゐいち)の大(おほ)株主たるジユウル・ルナアルが持株すら僅々(きんきん)四株に過ぎざりしとぞ...
芥川龍之介 「骨董羹」
...而して日ソ両国極東兵備の差は僅々数年の間にこんな状態となったのである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...僅々の文字に能く情理の二ツを尽し...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...電車の窓までの最短距離は僅々(きんきん)五十メートルしかなかったのだった...
海野十三 「省線電車の射撃手」
...日本は開国以来僅々(きんきん)四十年にして清国を破り...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...それが僅々数年の後に...
谷崎潤一郎 「大切な雰囲気」
...僅々五十年間にかくのごとき莫大なる無病息災...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...燃ゆるがごとき憤嫉(ふんしつ)を胸に畳(たた)みつつわが寓(ぐう)に帰りしその夜(よ)より僅々(きんきん)五日を経て...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...われわれが新橋の停車場(ていしゃじょう)を別れの場所、出発の場所として描写するのも、また僅々四、五年間の事であろう...
永井荷風 「銀座」
...僅々數頁に止めたのはその特色である...
長岡半太郎 「アインシュタイン博士のこと」
...つまり科学の力はまだ天上地下僅々五哩(マイル)の範囲にも達してはいない...
中里介山 「山道」
...※ソクラテスからジイド迄、いやもつと前からジイド迄かも知れぬ、僅々七十年間に、一とわたり読破した我が日本の力といふものは、世にも恐ろしい力である...
中原中也 「よもやまの話」
...近い所では僅々三...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...とにかく現今家畜として人間と親しく交っているものが世界の生物が一万種ある中で僅々四十七種にすぎない...
新渡戸稲造 「イエスキリストの友誼」
...どじを踏んだ時の用心にもと隠しておいた僅々一万ルーブリの金と...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...無限の事物を僅々(きんきん)数年間の課業をもって教うべきに非ず...
福沢諭吉 「文明教育論」
...僅々一枚か二枚の六号どうしても書けない...
牧野信一 「〔同腹異腹〕」
...麻布偏奇館は私が垣間見てより僅々八ヶ月の後...
正岡容 「山の手歳事記」
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