...その唯一(ゆゐいち)の大(おほ)株主たるジユウル・ルナアルが持株すら僅々(きんきん)四株に過ぎざりしとぞ...
芥川龍之介 「骨董羹」
...僅々一二銭の餌を買へば...
石井研堂 「研堂釣規」
...杉田議長採決を宣したるに出席總數三百四十五票中決議案を可とする者 百六十八票否とする者 百七十七票にて戰は僅々九票の差にて政府黨の勝利に歸し申候...
石川啄木 「雲間寸觀」
...或は事實に於ては僅々十指に滿たざる書籍の發賣を禁止されたるに過ぎざれども...
石川啄木 「無題」
...明治二十二年の統計表に依れば全国において途上発病または饑餓にて死せしものは僅々(きんきん)千四百七十二人なり(消化器病にて死せしものは二十万五千余人なり)...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...僅々二三百圓のはした金を石に記するものも多し...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...句数は僅々百数十句に過ぎなかった...
種田山頭火 「『鉢の子』から『其中庵』まで」
...自由貿易主義と蒸気機関とは雲竜相逐うの勢いをなし、一の必要は一の発明を生じ、一の発明はさらに一の必要を生じ、進歩より進歩に進み、発明より発明に移り、僅々たる五十年、これらの大作用は実に突兀(とっこつ)として一の新世界を宇宙に湧出(ようしゅつ)したり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...僅々數頁に止めたのはその特色である...
長岡半太郎 「アインシュタイン博士のこと」
...※ソクラテスからジイド迄、いやもつと前からジイド迄かも知れぬ、僅々七十年間に、一とわたり読破した我が日本の力といふものは、世にも恐ろしい力である...
中原中也 「よもやまの話」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...其直轄の學校は誠に僅々にして生徒の數は數百に過ぎず...
福沢諭吉 「帝室論」
...無限の事物を僅々(きんきん)数年間の課業をもって教うべきに非ず...
福沢諭吉 「文明教育論」
...すなわち我邦の竹の如(ごと)きその普通に花を出す者は実に僅々の種類にして...
牧野富太郎 「植物記」
...其の中負け角力は僅々十一回であつて...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...これを文献も何も無い宿屋の二階で僅々(きんきん)二三週間の間に書き上げられた正木先生の頭脳と...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...僅々(きんきん)二箇年の間に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...法令が出たばかりの僅々四...
吉川英治 「大岡越前」
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