...人間の文明は有史以来僅々(きんきん)数千年を閲したのに過ぎない...
芥川龍之介 「僻見」
...或は事實に於ては僅々十指に滿たざる書籍の發賣を禁止されたるに過ぎざれども...
石川啄木 「無題」
...しかし僅々三十年後にはなお...
石原莞爾 「最終戦争論」
...僅々の文字に能く情理の二ツを尽し...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...僅々(きんきん)八九ヶ月の間柄ではあったが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...僅々三百五十頁のこの小冊子に於て...
高木敏雄 「比較神話学」
...それが僅々数年の後に...
谷崎潤一郎 「大切な雰囲気」
...句数は僅々百数十句に過ぎなかった...
種田山頭火 「『鉢の子』から『其中庵』まで」
...独立したものの数nは僅々(きんきん)五つか六つになってしまう...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...「……折悪(をりあし)く局中病人多く、僅々三十人、二ヶ所の屯所に分れ、一ヶ所、土方歳三を頭として遣はし、人数多く候処、其方には居り合ひ申さず、下拙(げせつ)僅々人数引連れ出で、出口を固めさせ、打入り候もの、拙者初め沖田、永倉、藤堂、倅(せがれ)周平、右五人に御座候、かねて徒党の多勢を相手に火花を散らして一時余の間、戦闘に及び候処、永倉新八郎の刀は折れ、沖田総司刀の帽子折れ、藤堂平助の刀は刃切(はぎれ)出でささらの如く、倅周平は槍をきり折られ、下拙刀は虎徹故にや無事に御座候……」「なるほど」「実にこれまで度々戦ひ候へ共、二合と戦ひ候者は稀に覚え候へ共、今度の敵多勢とは申しながら孰(いづ)れも万夫不当の勇士、誠にあやふき命を助かり申候、先づは御安心下さるべく候……」「なるほど」米友はしきりに感心して、近藤勇がはるばる京都から、江戸にいる養父周斎の許(もと)へ宛てたという手紙のうつしを、読んでもらって聞いてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...御覧の通りに僅々七十年間に...
中原中也 「よもやまの話」
...衆人の言いたいことを僅々十個の文字の中に含蓄せしむる...
新渡戸稲造 「イエスキリストの友誼」
...僅々(きんきん)二...
野村胡堂 「楽聖物語」
...無限の事物を僅々(きんきん)数年間の課業をもって教うべきに非ず...
福沢諭吉 「文明教育論」
...伯父が家を出たのは僅々三十分も前の事と思われた...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...其の中負け角力は僅々十一回であつて...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...御当家には僅々(きんきん)四...
吉川英治 「新書太閤記」
...僅々百行にも足りないもので尽きるであろう...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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