...偸安(とうあん)の念か...
芥川龍之介 「芸術その他」
...其拍子に昌作の方をチラと偸視(ぬす)む...
石川啄木 「鳥影」
...久し振に女房の眼を偸(ぬす)んで...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...一つにはまた物理学がその「伝統の岩窟(がんくつ)」にはまり込んで安きを偸(ぬす)んでいたためとも言われうる...
寺田寅彦 「備忘録」
...小窃偸(こぬすと)が入って持って行ったのであろうということであった...
徳田秋声 「黴」
...さうして直(す)ぐに偸(ぬす)むやうに噛(か)んだ...
長塚節 「土」
...戯詠二淡婆姑一所管多植此民間多種是耶非 穀外常偸田土肥 所レ見眼前含レ露秀 安知身後作レ煙飛 余レ茎長植吟翁杖 編レ葉時懸羽客衣 租税頗憑二婆子力一休レ言此物不レ充レ饑戯詠と称しながら...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...その時彼は四五分の停車時間を偸(ぬす)んで...
夏目漱石 「思い出す事など」
...それで時々偸(ぬす)むようにまた先方の気のつかないように兄の様子を見た...
夏目漱石 「行人」
...壯侠(わかもの)の顏を偸視る...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...悲しそうな眼つきで他人の寝室を偸(ぬす)み見ながら...
久生十蘭 「海豹島」
...無恰好(ぶかっこう)な数字が一めんに躍(おど)っているような私の帳面の方は偸見(ぬすみみ)さえもしようとはしなかった...
堀辰雄 「幼年時代」
...暫くしてそつと偸(ぬす)み見をすると...
水野仙子 「脱殼」
...ただ好く背地に情を偸む...
南方熊楠 「十二支考」
...そういう間にもお前には済まないと思いながらわたしはわたしの快楽を何かの隙間からも偸(ぬす)みたのしんで...
室生犀星 「みずうみ」
...沈痾却作偸間媒...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...弟の謹厳な横顔を偸(ぬす)み見て...
吉川英治 「松のや露八」
...おぼろな空想の甘味を偸(ぬす)みながら...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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