...妄に生を狗鼠の間に偸むものとなす勿れ...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...偸(ぬす)み読みをすることを発明していた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...詐欺によつて先輩の信用を偸むことは僕の屑しとせざるところだ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...親愛する同胞の手と心とを偸まむとしてゐることを發見した...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...跫音(あしおと)を偸(ぬす)んでる様だ...
石川啄木 「赤痢」
...凱旋の将軍の夫人が偸見(ぬすみみ)の如き冷かにしてあたたかなる銀の如き顫音を加へてしづやかに...
高村光太郎 「ヒウザン会とパンの会」
...その圓陣の中にいる例の娘を偸(ぬす)み見ることが出来たのであった...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それを偸(ぬす)み出して女に贈る坊っちゃんらしい彼の熱情に...
徳田秋声 「縮図」
...何という挨拶をしたのだろう!……私は足音を偸んで...
豊島与志雄 「白日夢」
...すこし病(やまい)の閑(ひま)を偸(ぬす)んで...
夏目漱石 「思い出す事など」
...行く春を偸(ぬす)んで...
夏目漱石 「虞美人草」
...平安朝時代の美しい女盜を中心的人物とした「偸盜」は...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...それから彼はちらりと自分の老父の方を偸(ぬす)み見ながら...
堀辰雄 「幼年時代」
...ときどき私や妻の方を偸(ぬすみ)みる瞳が素早かった...
室生犀星 「童子」
......
横瀬夜雨 「花守」
...偸(た)ち聞きしている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...私は青木の顔を偸見(ぬすみみ)ると...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
...主人の眼を偸んでは黒吉のごろごろしている荒物屋の二階にしばしば訪ねて来るのだった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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