...直ちに例の杉屏の前までやった 裏からはいろうと云う心でもなくまあ……のぞき込みにきたのだ...
伊藤左千夫 「根岸庵訪問の記」
...例の百貨店の片腕と...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...面師はその一刹那(せつな)例の町人の事を思ひ出したので...
薄田泣菫 「茶話」
...野原を横切って例の小屋の方へ走っていくのです...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...例のブルックストリートの事件だよ」「ああ...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...却って田辺哲学の所謂個性とも考えて好いだろう例の一種の道徳主義が...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...不穏文書(相沢中佐の判決理由公表中に不穏文書の件が明記してある――三六年五月十日付都下各新聞を見よ)の横行が例の不祥事の一原因だというのだが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...例の混乱なるものを私が説明した処に従って理解する限り...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...例の大仕掛けの国民精神総動員(之は文部省単独の仕事ではなく内政全般に渡る責任によるものだが)を別としても...
戸坂潤 「一九三七年を送る日本」
...かたがた例の達磨の句を全紙に書きなぐって与えて置いた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...七駒井能登守は例の洋風に作った一間に籠(こも)って...
中里介山 「大菩薩峠」
...余がかくのごとく回想しつつあった時に例の婆さんがどうです下りましょうかと促(うな)がす...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...後(あと)から例の背の高い兄さんがやって来た...
夏目漱石 「行人」
...例の騎兵大尉との放浪生活が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...今その最も普通なる実例の一...
福沢諭吉 「家庭習慣の教えを論ず」
...一夜例の如く発熱詩の如く偈(げ)の如き囈語(げいご)一句二句重畳(ちょうじょう)して来る...
正岡子規 「墨汁一滴」
...例の満州へよく行く人物を...
宮本百合子 「くちなし」
...世界に類例の無い精神病の治療場を創設されまして...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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