...その所謂(いわゆる)佯狂苦肉(ようきょうくにく)の計を褒(ほ)められて...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...「衆人皆酔我独醒」を哂ひて佯狂の酒徒となれるが如き...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...佯(いつはり)の幸福を追へば...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...余佯睡シテ聞レ之ヲ...
京山人百樹 「北越雪譜」
...座頭の資格を得るために佯(いつわ)って盲人になったのであった...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...生まれるとから自分を佯り大衆に嘘をつき...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...楚の接与(せつよ)という佯狂(ようきょう)の男にも遇ったことがある...
中島敦 「弟子」
...これは何かの場合如何にも自然にふつと現れ出るその人本來の姿に對して放つ、幾分詠歎的な意味を含めた詞であるが、どう隱し、どう佯り、どう飾つてゐても人の持前といふものは、いつかどこかで何等かの形で自然に流露するものだといふ事だ...
南部修太郎 「氣質と文章」
...回教の大学生がトンブゥクツーの黄金の富の鵞鳥のペンでトルコ王に書き送ったという佯りの記述があるが...
久生十蘭 「新西遊記」
...」感覚を佯(いつは)ることに忸(な)れた此女の情熱のうちに...
平出修 「瘢痕」
...同じ佯りを我々は觀察する...
堀辰雄 「色褪せた書簡箋に」
...われわれの前にあの方の佯(いつ)われていた brilliant な調子のためすっかり掩(おお)いかくされていたに過ぎないように思われるものだった...
堀辰雄 「菜穂子」
...明が彼女の前に立ち現われたときから何かしら自分自身に佯(いつわ)っていた感情のある事を鋭く自覚した...
堀辰雄 「菜穂子」
...われわれの前にあの方の佯(いつわ)られていた brilliant な調子のためすっかり掩(おお)いかくされていたに過ぎないように思われるものだった...
堀辰雄 「楡の家」
...上帝はそれぞれの職を勉め佯(いつわ)らず正しく暮す者を愛すと...
南方熊楠 「十二支考」
...佯りの生活をしていた頃にはしばしば肢を傷めたふりをして成功したものだが...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...佯狂(にせきちがい)...
夢野久作 「戦場」
...画工と佯(いつわ)つて当城下の地形(ちぎょう)を窺(うかが)ふのみならず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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