...依嘱者と作家と両々相俟たなければ...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...両々相対峙(あいたいじ)して譲らず...
太宰治 「惜別」
...その広場に出ようとするところの左側にその時分評判だった紅葉の『伽羅枕』と露伴の『ひげ男』とが両々相並んで『読売』紙上に載せられるという大きな広告の絵看板が出たことを記憶している...
田山花袋 「日本橋附近」
...これに配置せられたる単純なる後景(こうけい)はあたかもパストラル曲中の美なる風景に等しく両々相伴うて看者の空想を音楽の中(うち)に投ぜしむ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...両々甚(はなは)だ気まずい空気が漂って来たが...
中里介山 「大菩薩峠」
...この夜中にまでも覆面を取らないですまし込んで会話をつづけている点だけは両々相譲らないのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...両々共にその咽喉首(のどくび)に当る...
中里介山 「大菩薩峠」
...法然は、「性無作(しょうむさ)の仮色(けしき)が戒体でございます」という議論を立て、両々相譲らず、永い間議論をしていたが、慈眼房が腹を立てて、あり合せた木の枕を以て法然に打ちつけたから、法然は師の前を立ち出でて了ったことがある...
中里介山 「法然行伝」
...両々対比し来って...
穂積陳重 「法窓夜話」
...然らず古蹟を保存すべきか! といふ両々の二説が数年来相からんで...
牧野信一 「東中野にて」
...某の東北徒歩旅行は始めよりこの徒歩旅行と両々相対して載せられた者であったが...
正岡子規 「徒歩旅行を読む」
...もとより両々相俟って進むことを必要とする...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...両々相まって我々の生命を構成しているのだから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...両々の体が相迫っている機をすかさず...
吉川英治 「江戸三国志」
...両々相俟(あいま)って...
吉川英治 「大岡越前」
...厳粛そのものの如く両々対峙して水を打ッたようになっていた...
吉川英治 「剣難女難」
...矛(ほこ)をふるって両々譲らず十数合ほど戦ったが...
吉川英治 「三国志」
...両々こう二者のかけひきは...
吉川英治 「随筆 新平家」
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