...ファラデーは電気作用と化学作用とは両々相伴うもので...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...京伝・馬琴が両々相対して下らざる互角の雄と見做(みな)したのが当時の公論であったのだろう...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...両々相対峙(あいたいじ)して譲らず...
太宰治 「惜別」
...政界の両雄なりと公認せらるゝものなり其政治的手腕は真に両々相当るが為めなりされど党首として之を論ずれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...これに配置せられたる単純なる後景(こうけい)はあたかもパストラル曲中の美なる風景に等しく両々相伴うて看者の空想を音楽の中(うち)に投ぜしむ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...両々この暴風雨(あらし)の中で斧を鳴らして...
中里介山 「大菩薩峠」
...この夜中にまでも覆面を取らないですまし込んで会話をつづけている点だけは両々相譲らないのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...両々対立の勢のためにせっかくスコットのもっている写実的分子を引き抜いて写実派の中へ入れてやる事ができなくなってしまう...
夏目漱石 「創作家の態度」
...某の東北徒歩旅行は始めよりこの徒歩旅行と両々相対して載せられた者であったが...
正岡子規 「徒歩旅行を読む」
...両々相並べて疾駆させながら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...両々対比すべきであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...両々相俟(あいま)って...
吉川英治 「大岡越前」
...両々たがいに閃々たる光を交え...
吉川英治 「三国志」
...序戦の街亭(がいてい)の役(えき)には、自身陽平関にまで迫ったが、孔明は楼上に琴を弾(だん)じて、彼の疑い退(しりぞ)くを見るや、風の如く漢中へ去ってしまい、両々相布陣して、乾坤一擲(けんこんいってき)に勝敗を決せんとするような大戦的構想は、遂にその折には実現されずにしまった...
吉川英治 「三国志」
...陸地同日に御進発なりしばしがほどは両々...
吉川英治 「私本太平記」
...湖岸をすすむ陸の行軍と――両々相映じてゆくさまは壮観というもおろかであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...石秀(せきしゅう)と孫立とはただちに鎗(やり)を合せ、両々譲らず、火をちらし、鎗身(そうしん)を絡(から)みあい、激闘数十合におよんだが、勝負、いつ果てるとも見えなかった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...両々こう二者のかけひきは...
吉川英治 「随筆 新平家」
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