...ファラデーは電気作用と化学作用とは両々相伴うもので...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...そうして両々相扶けて原著の全豹を伝え得るようにしたいと思って...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...両々相調和し親昵(しんじつ)し行くところに...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...即ち両々相対して...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...両々相下(あいくだ)らざるの結果...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...両々相対峙(あいたいじ)して譲らず...
太宰治 「惜別」
...その銀座街頭、両々相対峙して、万引多きを売上高のバロメーターとして誇り、T署の刑事を予算超過に増員しても追付かぬ殷盛(はんじょう)に、不景気挽回策如何(いかん)なんて論説を書く経済学者、財政記者の迂愚(うぐ)を嗤(わら)うかの如きM百貨店、双方恨みなしに屋上投身のありし通り、どっちも頭文字が同じだから書くのだが、その、わが親愛なる鳥の竹の子煮が百匁(め)に付、片や七十銭、片や六十五銭と附け札が出たから、僕にとっては充分問題になるだろう...
辰野九紫 「青バスの女」
...殊に異種の民族異邦の文化両々相比し来て而後(しかるのち)真に国民の特質文明の真相を発揮するを得るにあらずや...
津田左右吉 「史論の流行」
...政界の両雄なりと公認せらるゝものなり其政治的手腕は真に両々相当るが為めなりされど党首として之を論ずれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...これに配置せられたる単純なる後景(こうけい)はあたかもパストラル曲中の美なる風景に等しく両々相伴うて看者の空想を音楽の中(うち)に投ぜしむ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...日本の風景と寺院の建築とは両々(りょうりょう)相俟(あいま)って全く引離すことが出来ないほどに混和している...
永井荷風 「日和下駄」
...両々共に騎虎の場合になって退引(のっぴき)ならないのでありますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...両々甚(はなは)だ気まずい空気が漂って来たが...
中里介山 「大菩薩峠」
...両々相譲らざる二大勢力...
久生十蘭 「魔都」
...両々相俟つてその艶を...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...矛(ほこ)をふるって両々譲らず十数合ほど戦ったが...
吉川英治 「三国志」
...両々たがいに閃々たる光を交え...
吉川英治 「三国志」
...石秀(せきしゅう)と孫立とはただちに鎗(やり)を合せ、両々譲らず、火をちらし、鎗身(そうしん)を絡(から)みあい、激闘数十合におよんだが、勝負、いつ果てるとも見えなかった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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