例文・使い方一覧でみる「両々」の意味


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...その銀座街頭、両々相対峙して、万引多きを売上高のバロメーターとして誇り、T署の刑事を予算超過に増員しても追付かぬ殷盛(はんじょう)に、不景気挽回策如何(いかん)なんて論説を書く経済学者、財政記者の迂愚(うぐ)を嗤(わら)うかの如きM百貨店、双方恨みなしに屋上投身のありし通り、どっちも頭文字が同じだから書くのだが、その、わが親愛なる鳥の竹の子煮が百匁(め)に付、片や七十銭、片や六十五銭と附け札が出たから、僕にとっては充分問題になるだろう...   その銀座街頭、両々相対峙して、万引多きを売上高のバロメーターとして誇り、T署の刑事を予算超過に増員しても追付かぬ殷盛に、不景気挽回策如何なんて論説を書く経済学者、財政記者の迂愚を嗤うかの如きM百貨店、双方恨みなしに屋上投身のありし通り、どっちも頭文字が同じだから書くのだが、その、わが親愛なる鳥の竹の子煮が百匁に付、片や七十銭、片や六十五銭と附け札が出たから、僕にとっては充分問題になるだろうの読み方
辰野九紫 「青バスの女」

...殊に異種の民族異邦の文化両々相比し来て而後(しかるのち)真に国民の特質文明の真相を発揮するを得るにあらずや...   殊に異種の民族異邦の文化両々相比し来て而後真に国民の特質文明の真相を発揮するを得るにあらずやの読み方
津田左右吉 「史論の流行」

...両々共に騎虎の場合になって退引(のっぴき)ならないのでありますから...   両々共に騎虎の場合になって退引ならないのでありますからの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...両々この暴風雨(あらし)の中で斧を鳴らして...   両々この暴風雨の中で斧を鳴らしての読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...両々甚(はなは)だ気まずい空気が漂って来たが...   両々甚だ気まずい空気が漂って来たがの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...この出鱈目(でたらめ)が両々...   この出鱈目が両々の読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...ここで両々相保証するの立場となりました...   ここで両々相保証するの立場となりましたの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...この夜中にまでも覆面を取らないですまし込んで会話をつづけている点だけは両々相譲らないのです...   この夜中にまでも覆面を取らないですまし込んで会話をつづけている点だけは両々相譲らないのですの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...徳川家康でさえ、あの時に京畿の間にいたんですが、手も足も出ない、それを、あの秀吉が疾風迅雷で中国からかけつけて、ぴたぴたと形(かた)をつけてしまったんですからな、あれは天才ですから」「しかし、あの時の家康は裸でしたから、手も足も出ないのが当然だが、勝家が近畿にいたら、あんなことはありますまい」こんなことを語り合って、いざや両々、これでお別れという時に、青年が、「僕、お別れに詩を吟じましょう、今のその渝州(ゆしゅう)に下るを一つ……」峨眉(がび)山月、半輪ノ秋影ハ平羌(へいきやう)、江水ニ入(い)ツテ流ル夜、清渓ヲ発シテ三峡(さんけふ)ニ向フ君ヲ思ヘドモ見ズ渝州ニ下ル青年は高らかに、その詩を吟じ終ったが、自分ながら感興が乗ったと見えて、「もう一つ――陽関三畳をやります」渭城(ゐじやう)の朝雨、軽塵を(うる)ほす客舎青々(かくしゃせいせい)、柳色新たなり君に勧む、更に尽せよ一杯の酒西の方、陽関を出づれば故人無からん「無からん、無からん、故人無からん」を三度繰返された時、誰もする別離の詩ではあるけれど、今日の兵馬の魂がぞっこんおののくを覚えました...   徳川家康でさえ、あの時に京畿の間にいたんですが、手も足も出ない、それを、あの秀吉が疾風迅雷で中国からかけつけて、ぴたぴたと形をつけてしまったんですからな、あれは天才ですから」「しかし、あの時の家康は裸でしたから、手も足も出ないのが当然だが、勝家が近畿にいたら、あんなことはありますまい」こんなことを語り合って、いざや両々、これでお別れという時に、青年が、「僕、お別れに詩を吟じましょう、今のその渝州に下るを一つ……」峨眉山月、半輪ノ秋影ハ平羌、江水ニ入ツテ流ル夜、清渓ヲ発シテ三峡ニ向フ君ヲ思ヘドモ見ズ渝州ニ下ル青年は高らかに、その詩を吟じ終ったが、自分ながら感興が乗ったと見えて、「もう一つ――陽関三畳をやります」渭城の朝雨、軽塵をほす客舎青々、柳色新たなり君に勧む、更に尽せよ一杯の酒西の方、陽関を出づれば故人無からん「無からん、無からん、故人無からん」を三度繰返された時、誰もする別離の詩ではあるけれど、今日の兵馬の魂がぞっこんおののくを覚えましたの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...法然は、「性無作(しょうむさ)の仮色(けしき)が戒体でございます」という議論を立て、両々相譲らず、永い間議論をしていたが、慈眼房が腹を立てて、あり合せた木の枕を以て法然に打ちつけたから、法然は師の前を立ち出でて了ったことがある...   法然は、「性無作の仮色が戒体でございます」という議論を立て、両々相譲らず、永い間議論をしていたが、慈眼房が腹を立てて、あり合せた木の枕を以て法然に打ちつけたから、法然は師の前を立ち出でて了ったことがあるの読み方
中里介山 「法然行伝」

...両々対立の勢のためにせっかくスコットのもっている写実的分子を引き抜いて写実派の中へ入れてやる事ができなくなってしまう...   両々対立の勢のためにせっかくスコットのもっている写実的分子を引き抜いて写実派の中へ入れてやる事ができなくなってしまうの読み方
夏目漱石 「創作家の態度」

...然らず古蹟を保存すべきか! といふ両々の二説が数年来相からんで...   然らず古蹟を保存すべきか! といふ両々の二説が数年来相からんでの読み方
牧野信一 「東中野にて」

...両々対比すべきであろう...   両々対比すべきであろうの読み方
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」

...両々相まって我々の生命を構成しているのだから...   両々相まって我々の生命を構成しているのだからの読み方
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」

...両々たがいに閃々たる光を交え...   両々たがいに閃々たる光を交えの読み方
吉川英治 「三国志」

...やがて両々鼓角(こかく)を鳴らして迫りあうや...   やがて両々鼓角を鳴らして迫りあうやの読み方
吉川英治 「三国志」

...湖岸をすすむ陸の行軍と――両々相映じてゆくさまは壮観というもおろかであった...   湖岸をすすむ陸の行軍と――両々相映じてゆくさまは壮観というもおろかであったの読み方
吉川英治 「新書太閤記」

...石秀(せきしゅう)と孫立とはただちに鎗(やり)を合せ、両々譲らず、火をちらし、鎗身(そうしん)を絡(から)みあい、激闘数十合におよんだが、勝負、いつ果てるとも見えなかった...   石秀と孫立とはただちに鎗を合せ、両々譲らず、火をちらし、鎗身を絡みあい、激闘数十合におよんだが、勝負、いつ果てるとも見えなかったの読み方
吉川英治 「新・水滸伝」

「両々」の読みかた

「両々」の書き方・書き順

いろんなフォントで「両々」


ランダム例文:
暴力をもって   方向舵   鉛中毒  

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