...即ち両々相対して...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...両々相対峙(あいたいじ)して譲らず...
太宰治 「惜別」
...その広場に出ようとするところの左側にその時分評判だった紅葉の『伽羅枕』と露伴の『ひげ男』とが両々相並んで『読売』紙上に載せられるという大きな広告の絵看板が出たことを記憶している...
田山花袋 「日本橋附近」
...これは実に両々相待って火花の散るような壮観を呈したのを覚えている...
中里介山 「生前身後の事」
...両々この暴風雨(あらし)の中で斧を鳴らして...
中里介山 「大菩薩峠」
...「頼むから医科へ行け」「文科ならゆきます」両々...
野村胡堂 「胡堂百話」
...両々相譲らざる二大勢力...
久生十蘭 「魔都」
...自分とその人と両々相対(あいたい)して直接に語られるような事に限りて...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...然らず古蹟を保存すべきか! といふ両々の二説が数年来相からんで...
牧野信一 「東中野にて」
...両々相並べて疾駆させながら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...両々相まって我々の生命を構成しているのだから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...両々の体が相迫っている機をすかさず...
吉川英治 「江戸三国志」
...両々たがいに閃々たる光を交え...
吉川英治 「三国志」
...序戦の街亭(がいてい)の役(えき)には、自身陽平関にまで迫ったが、孔明は楼上に琴を弾(だん)じて、彼の疑い退(しりぞ)くを見るや、風の如く漢中へ去ってしまい、両々相布陣して、乾坤一擲(けんこんいってき)に勝敗を決せんとするような大戦的構想は、遂にその折には実現されずにしまった...
吉川英治 「三国志」
...やがて両々鼓角(こかく)を鳴らして迫りあうや...
吉川英治 「三国志」
...石秀(せきしゅう)と孫立とはただちに鎗(やり)を合せ、両々譲らず、火をちらし、鎗身(そうしん)を絡(から)みあい、激闘数十合におよんだが、勝負、いつ果てるとも見えなかった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...両々こう二者のかけひきは...
吉川英治 「随筆 新平家」
...将門の父良持の健在だった頃には、まさに、常陸源氏に応ずる“坂東平氏(ばんどうへいし)”の概(がい)を以て、両々、相ゆずらない対峙をもっていたものであったが、いつのまにか、良持亡きあとは、叔父三家とも、護の門に駒をつないで、常陸源氏の下に従属してしまった――おそらくは、そうして辛(から)くも、旧門旧領を、保ち得てきたものにちがいない...
吉川英治 「平の将門」
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