...思想の発達進歩を見ることが出来やう? かの惰眠を貪る不活溌愚昧の露西亜農民は言語に絶する悲惨...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...それもまた不活溌(ふかっぱつ)に寝たり...
岩野泡鳴 「耽溺」
...いつも不活溌で矮小(わいしょう)な汲取屋の馬なのである...
梅崎春生 「庭の眺め」
...今晩の彼は不活溌(ふかっぱつ)で睡(ねむ)たげで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...気持よく伸びてる首、無意味に高い鼻、しまりのない唇から洩れる金歯の光、わりに不活溌な、でも物怖じせぬ眼付、それに綺麗な肌を以てして、彼女は、余りにのんきすぎるか、智恵がまわりかねるか、そういったおおまかさを具えていた...
豊島与志雄 「操守」
...肉体の衰弱と制作の不活溌(ふかっぱつ)とに加えて...
中島敦 「光と風と夢」
...彼は胃弱で皮膚の色が淡黄色(たんこうしょく)を帯びて弾力のない不活溌(ふかっぱつ)な徴候をあらわしている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...土地固有の不活溌な傾向...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...江戸中を濡れた灰のように冷たく不活溌にして了(しま)いましたが...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...寝起きらしい不活溌なところの微塵もない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...喪服を著けた樣な黒い不活溌な女が動いてゐるのを見た...
濱田耕作 「埃及雜記」
...船団の活動が不活溌になり...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...その外(ほか)直接に一身の不義理にならぬ事に就ては必ずしも不活溌でない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...「何故(なぜ)アア不活溌(ふかっぱつ)だろう」ト口へ出して考えて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...不活溌な手足の先が膨(ふく)れてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...――少し疑問よ」同じように不活溌な千代の手にやや悩まされながら二日目の朝食がすむと...
宮本百合子 「或る日」
...兵馬のうごきは不活溌となるし...
吉川英治 「三国志」
...いかにも不活溌であった...
和辻哲郎 「鎖国」
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