...「それを百二十七町四段二畝歩にするといくらになるか」父はなお彼の不器用な手許から眼を放さずにこう追っかけて命令した...
有島武郎 「親子」
...不器用なところがあった...
梅崎春生 「狂い凧」
...不器用なゴム印の文字であって...
海野十三 「蠅男」
...この不器用などこかの子供を見て...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...どうにも不器用なので...
太宰治 「失敗園」
...その実行に当ってとかく不器用なもののようであるが...
太宰治 「不審庵」
...何という不器用な接吻の仕方であろうと思いながら...
谷崎潤一郎 「鍵」
...不器用な図体であるだけに...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...幸いにその動作はにぶく不器用なので...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...不器用なお作が拵(こしら)えてくれた三度三度のゴツゴツした煮つけや...
徳田秋声 「新世帯」
...その不器用な併し極めて有望な存在を続けていたばかりでなく...
戸坂潤 「科学論」
...不器用な手つきで...
中里介山 「大菩薩峠」
...鳩は不器用な体付で屋根の傾斜を歩き廻つてゐたが...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...少し調子の脱れた職人体」のものゝほか「使ひこなし得ぬ不器用な芸風」と評している...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...――不器用なからだと微妙な魂を持った人たち...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...やっと不器用な口つきで...
吉川英治 「三国志」
...地ひびきに驚いたものとみえる、風呂場の竹窓から湯気の立っている男の半身が、「誰だっ?」「は」「盗(ぬす)ッ人(と)にしちゃあ、不器用な奴だ...
吉川英治 「松のや露八」
...不器用なからだつきで...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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