...なぜなれば君はしばしば不器用な言葉の尻(しり)を消して...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...それは図体が大きく不器用なだけに恐しく滑稽だつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...一見甚だしく不器用なようみ見える描き方や...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...幸いにその動作はにぶく不器用なので...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...柄(え)の短い肥後鍬を不器用な手に握ったものだ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...不器用な頑丈な手で...
豊島与志雄 「香奠」
...不器用な駈けっぷりで...
中里介山 「大菩薩峠」
...不器用な覆面頭巾を調べて居りましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎は不器用な指などを折ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...素朴(そぼく)で不器用なモイ族を怠惰(たいだ)な奴隷として...
林芙美子 「浮雲」
...不器用な娘になり切っていた...
久生十蘭 「金狼」
...運命とは元来かくのごとく不器用なものであろう...
久生十蘭 「黒い手帳」
...不器用な手つきで切りながら...
火野葦平 「花と龍」
...不器用な音階を繰り返し繰り返し...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...彼はいきなり立ちあがると不器用な歩き方でロッジを出て行った...
堀辰雄 「ルウベンスの偽画」
...誠実で不器用な感覚の重苦しさを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...現実のうちではそういう不器用なハンダづけをとび越して...
宮本百合子 「科学の精神を」
...ジャンは特別不器用な男でもなかった...
山川方夫 「ジャンの新盆」
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