...時にわしの不器用なのに呆れては噴き出してしまふのである...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...なぜなれば君はしばしば不器用な言葉の尻(しり)を消して...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...今迄矢張り不器用な指を算盤の上に躍らせて...
石川啄木 「雲は天才である」
...強靱な木を不器用な一方に偏った枠組にして...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...様という字のこの不器用なくずしかたに彼は見覚えがあったのである」このような空想的な物語を不自然でなく書くのには...
太宰治 「猿面冠者」
...どうにも不器用なので...
太宰治 「失敗園」
...不器用な者でも三月もやれば覚えられるから...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...それは甚だ不器用なもので...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...又あの不器用な笑顔をつくつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...柄(え)の短い肥後鍬を不器用な手に握ったものだ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...今日不器用な手に小石を數へつゝ...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...少し調子の脱れた職人体」のものゝほか「使ひこなし得ぬ不器用な芸風」と評している...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...誠実で不器用な感覚の重苦しさを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...こんなに不器用な恋の悩みをしないでも済んだろうと思います...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...不器用な音もさせないし...
吉川英治 「江戸三国志」
...次郎が不器用な手で山盛りに御飯をつける...
吉川英治 「江戸三国志」
...甚だ不器用なんでありますが...
吉川英治 「折々の記」
...やっと不器用な口つきで...
吉川英治 「三国志」
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