...しかし万葉集は源氏物語よりもはるかに大勢に読まれてゐる...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...はるかに欧米の下にあることを発見したるがごとし...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...六さんの胸算用をはるかにとびこした...
海野十三 「透明猫」
...はるかに大国主神を呼びかけて...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...極悪な悲惨よりもはるかに重い軽蔑(けいべつ)を堪え忍ぶ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...はるかに海を越えて...
火野葦平 「花と龍」
...はるかに、この城を望みながら、蜜柑山の間を縫っている街道を、一台の馬車が行く...
火野葦平 「花と龍」
...財産をもっと平等にすることによって市民の数を増加した方がはるかによかったことであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...はるかに減少したことはいうまでもなく...
三上義夫 「芸術と数学及び科学」
...はるかに西方の十万億の道を隔てた世界の...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...おほくの予感に充ちおまへの皮膚にはとどかずはるかに高い所をわたつたあの鋭い動きさへ速かに把へたのに精神よ季節は錆だ新しい時へ歩みを移すこともできず灰は灰に石は石に還つたしかしそれらの冷やかさを身をもつて感じてゐることはもつと不幸だつた...
森川義信 「断章」
...時々我々の生れながらの力をはるかに超えた奇跡的な奇功(はなれわざ)がある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...起伏する丘陵のかなたに、白石川の流れが見え、はるかに遠く、雪をかぶった蔵王(ざおう)の峰が、早朝の日光をうつして、青みを帯びた銀色にかがやいていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――それは云い伝えられているよりも、はるかに大きな、決定的な危険がともなう...
山本周五郎 「山彦乙女」
...娼妓に身を置く苦界の方がはるかに安楽なのだ...
横光利一 「静安寺の碑文」
...はるかに年上であった柴田勝家よりも...
吉川英治 「新書太閤記」
...ふたりの姿がはるかになるまで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...四十銭しか売れない日の方がはるかに多かった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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