...不完全な私の最終戦争必至の推断も相当に科学的であるとも言い得るではなかろうか...
石原莞爾 「最終戦争論」
...広告風船の不完全な気嚢(きのう)のことだから...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...甚だ不完全なものでありますけれど...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...不完全ながら写本の二...
太宰治 「右大臣実朝」
...今から見ればきわめて不完全なものであった...
寺田寅彦 「蓄音機」
...此の不完全な住居を永續させるつもりであらう...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...その人よりも社会の制度が不完全ならびに輿論(よろん)がまだ未熟(みじゅく)にして...
新渡戸稲造 「自警録」
...触感も至って不完全なもので...
平井金三 「大きな怪物」
...不完全な物もありはせぬ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...盲目的(まうもくてき)な不完全な氣持ではあつても...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私は今自分と同じやうに不完全な一人の男の足下に坐つてゐるのだと思ふのであつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...深味のある色(甚(はなは)だ不完全な言い方だがそれはピカソの或る絵のような色なのだ)で塗り潰(つぶ)されていると思っていて頂きたい...
堀辰雄 「鳥料理」
...皆客観を写すこと不完全なれば直ちにこれを画とせんにはなほ足らざる者あり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...まだ汽車なんか不完全な時で...
正宗白鳥 「母と子」
...我々ばかりが不完全な貧弱な状態の下に産み出され...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかし我々の性質をもって(我々はその不完全なことをよく知っているはずだのに)神々を作り上げるにいたっては...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのまだ生れたばかりの・なお不完全な・思想の機先を制しようと努める(彼の悟性に秩序があり適切であるときは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかし不完全な吾々にどうしてかかる権威があり得よう...
柳宗悦 「民藝四十年」
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