...しかしこの暦も永い間には不完全なことが分ってくるので...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...社会生活の不完全なことは...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...九 ブランキ及びガルニエの不完全な訂正...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...「博士は?」僕は訊ねると、彼は叱(しか)りつけるように、「この、不完全な風船に、われわれが乗れやしないじゃないか」「でも、僕等だけ……」「何を云うのか、おまえたちは、前途有為な少年じゃ...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...しかし実際には多くの場合にこういう発明はかなり不完全なものであったり...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...前者の分析は要するに後者の分析の不完全なものに過ぎないこととなり...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...ただ彼等は単に之を歪んだ不完全な形で唱え出し又やり出したに過ぎないという解釈だろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...栄養不良で発育不完全な...
豊島与志雄 「悪夢」
...常に己れを不完全なもののように感じている...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...私は自然科学という分野が意外にも狭い、不完全な、矛盾だらけのものであることを知って真に驚いた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...不完全ながら自分の考えだけは述べておきましたから...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...そんなに不完全なものですかと訊いてみようとしてそこに気のついた津田は...
夏目漱石 「明暗」
...人間の眼は耳とおなじように不完全な機械で...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...不完全なものが現存するのだから...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...不完全なところのない貴女らしさが見えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それは避け難い不完全な世の出来事としていつも看過される...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それらを除いてはこの一篇が不完全なものとなるし...
山本周五郎 「青べか物語」
...不完全な身体になって倒れ伏す古きものどもの上に広がる悍ましい粘液状の存在を暗示する名もなき芸術家の手際を慄然としつつも賞讃していたからだ――その姿はショゴスを再度征伐するための大戦争の際に...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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