...不完全な演技を示すことの結果は...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...余は現在のこの余自身を以て不完全なるものと認むると同時にまた今日の社会を以て完全なるものと認むる能わざるなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...その板は丸太の外側を削ったものでできた不完全な生々(なまなま)した板で...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...完全のようで実は不完全なものです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...客観写生という言葉は不完全な言葉であります...
高浜虚子 「俳句への道」
...直譯なるもの及び之れと密接の關係ある不完全なる和譯英字書の譯語を其儘に用うるの弊害世に知られて...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...低い至らない不完全な知識だと仮定されているのである*...
戸坂潤 「科学論」
...即ち何かそれだけ不完全な至らない低度の知識のことではないのである...
戸坂潤 「科学論」
...ただ彼等は単に之を歪んだ不完全な形で唱え出し又やり出したに過ぎないという解釈だろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...常に己れを不完全なもののように感じている...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...この意味からして皆不完全なものばかりである...
夏目漱石 「道楽と職業」
...意識推移の原則については私の「文学論」の第五篇に不完全ながら自分の考えだけは述べておきましたから...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...こんな不完全な内容で令状が出せるかと...
久生十蘭 「肌色の月」
...深味のある色(甚(はなは)だ不完全な言い方だがそれはピカソの或る絵のような色なのだ)で塗り潰(つぶ)されていると思っていて頂きたい...
堀辰雄 「鳥料理」
...真理の半分・生れたばかりの不完全な真理の姿・と共に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...現在の不完全なる採集状態においては...
柳田国男 「年中行事覚書」
...不完全な国家だといわねばならぬ...
矢部貞治 「政治学入門」
...種々の点に於て彼は其修業の不完全なりしことを嗤笑(しせう)さるゝなるべし...
山路愛山 「明治文学史」
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