...――勿論その人はその人自身烈しい性欲を持つてゐる余り...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...――勿論(もちろん)その人はその人自身烈(はげ)しい性欲を持っている余り...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...だがその人自身にとつて見れば...
芥川龍之介 「拊掌談」
...この同じ必至の力に促されていつか一度はその人自身に帰って行くのだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...その人自身の裸はもっと内奥の処にあたたかく生きている...
高村光太郎 「触覚の世界」
...その人自身の苦しみやら悶えやらが多分に雑つてゐる...
田山録弥 「半日の閑話」
...その日から止めたことは結局その人自身の損失に過ぎないであろう...
寺田寅彦 「学位について」
...その人自身が王の子です...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...その人自身が蘇りまた生きながらへる力をそれ以上にもつてゐないといふことが考へられ得るであらうか...
三木清 「人生論ノート」
...その人自身が蘇りまた生きながらえる力をそれ以上にもっていないということが考えられ得るであろうか...
三木清 「人生論ノート」
...矢張(やっぱり)その人自身の過去の光景が...
水野葉舟 「テレパシー」
...ましてその人自身の美はどんなに成長していることであろうと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...第三者が見れば君寵(くんちょう)に変わりはないと見えることもその人自身にとっては些細(ささい)な差が生じるだけでも恨めしくなるものらしいですよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その人自身がぜひそうなりたいと言ってなってしまったと僧都はお言いになりました」小宰相はこう答えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人はその人自身によって何事もあらためるものを更(あらた)めてこそいいが...
室生犀星 「花桐」
...その人自身でつぐなうべきものだ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...しかしその人自身は決して眩(まぶ)しげになしていなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...その人自身にもありありとみつめられる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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