...――勿論その人はその人自身烈しい性欲を持つてゐる余り...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...これをその人自身の發展の參考としてゐる幾多の人があることを信じてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...その人自身の家族にさえも知られていない秘密の生活を探求することが...
江戸川乱歩 「影男」
...その日から止めたことは結局その人自身の損失に過ぎないであろう...
寺田寅彦 「学位について」
...その人自身が健康でなくてはならない...
コナンドイル Arthur Conan Doyle 三上於莵吉訳 「株式仲買店々員」
...それはその人自身が文学よりも絵画の方を好きなのであらう...
中原中也 「詩と其の伝統」
...その人自身が王の子です...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...その人自身が蘇りまた生きながらへる力をそれ以上にもつてゐないといふことが考へられ得るであらうか...
三木清 「人生論ノート」
...作者としての作品の表現――その人自身の文章が...
水野葉舟 「言文一致」
...必ずその人自身の眼先(めさき)に見えるものだと...
水野葉舟 「テレパシー」
...その人自身は最高の貴女(きじょ)と言ってよいほどのりっぱな女ではあったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...またその人自身にも驕慢(きょうまん)な心ができてそのために人の苦しめられる人もあるのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...第三者が見れば君寵(くんちょう)に変わりはないと見えることもその人自身にとっては些細(ささい)な差が生じるだけでも恨めしくなるものらしいですよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人はその人自身によって何事もあらためるものを更(あらた)めてこそいいが...
室生犀星 「花桐」
...その愉快はその人自身から引き出されるのだから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その人自身そうせずにいられなかったからで...
山本周五郎 「花も刀も」
...その人自身の信じてゐることが結果に於いてどうなつたか...
吉川英治 「折々の記」
...その人自身の口一つさへ食ひ難(かね)てゐるものだ...
吉川英治 「折々の記」
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