...清子さん!』と又靜子は鼻白(はなじら)んで言つた...
石川啄木 「鳥影」
...風巻は鼻白んで黙っていたが...
高見順 「いやな感じ」
...鼻白んだ気持ちで三吉は足を踏み入れたが...
中村地平 「悪夢」
...「鼻白む」という古い言葉の活々とした実例を南次は見たような気がしました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...「え」お條は心持鼻白みます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「え」お篠は心持鼻白みます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...飛んだところをお目にかけて」内儀のお紋は鼻白んで急に小さくなりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...卑屈をいやしまず貧乏を鼻白(はなじろ)んだ...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...さよならを言ったときに大声が聞こえたので……」老人が鼻白んで言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...二人とも起訴は免れないぞ」「たわごとです」とエイビスが鼻白んだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...「おやこの野郎」一瞬、いささか、鼻白んだが、さりとて到底このまま引き下がってしまえるわけのものでもない、ようし一の矢が外れたらすかさず今度は二の矢といこう、どっこいこっちにゃまだまだ奥の手がちゃあんとあるんだとばかり太郎、「若僧...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...三人少し鼻白む)自一 いかん! さ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...三人少し鼻白む...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...義助の不作法をちと鼻白(はなじろ)ませたふうだった...
吉川英治 「私本太平記」
...公卿たちには鼻白めくものがあり...
吉川英治 「私本太平記」
...ただ今、これで朝鮮まで行けるやとのお訊ねでございましたが、高麗(こうらい)、大明(だいみん)はおろか、安南(アンナン)、柬埔寨(カンボジヤ)、婆羅納(ブルネオ)、暹羅(シャム)、高砂(たかさご)、呂宋(ルソン)、爪哇(ジャバ)、満剌加(マラッカ)はいうに及ばず、遠くは奥南蛮(おくなんばん)から喜望峰(きぼうほう)の岬(みさき)をめぐり、大西洋へ出て、西班牙(スペイン)、葡萄牙(ポルトガル)、羅馬(ローマ)、どこへでも、行けば行けないところはございませぬ」「ふ……ウム」秀吉は、すこし鼻白んだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...鼻白い顔の前で手を振った...
吉川英治 「新書太閤記」
...「あります」「何処の、誰か?」「柳生但馬守宗矩(たじまのかみむねのり)どの」二「何、柳生どのへ」役人は、ちょっと、鼻白んで黙った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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