...金将軍はふと桂月香の妊娠(にんしん)していることを思い出した...
芥川龍之介 「金将軍」
...わびしさは高い香気となり...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...余は姑らく之を和名鈔の近江國伊香郡遂佐郷に擬すべし...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...二百五十人余で、伏見の代官役所から打って出、百七十人、御香ノ宮で、一槍も合さずに討たれたのだった...
直木三十五 「近藤勇と科学」
...薔薇(ばら)の香(か)と...
夏目漱石 「虞美人草」
...紺の香が匂う腹掛(はらがけ)のまま...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伊香保のいちばんいい季節は...
萩原朔太郎 「石段上りの街」
...ことにテンコツさん一家だから花の香はなかった...
長谷川時雨 「テンコツさん一家」
...この世にない香りがするとか」叔父の目がぎらつき...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...脣(くちびる)がどうしてこんなに甘苦い香でうるおっているのだろう...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...女主人公の香代を水谷八重子...
三好十郎 「「地熱」について」
...「長春香」のやうな純情の漲つたものがある...
室生犀星 「「鶴」と百間先生」
...独坐焚香読孝経...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...木蔭の青葉に蒸(む)れ返る太陽の芳香(におい)が...
夢野久作 「笑う唖女」
...その向うの各国の汽船のぎっしり身をせばめて並んでいる中に今やこれから日本へ帰ろうとする香取丸が...
横光利一 「旅愁」
...香のよい松茸(たけ)やら...
吉川英治 「私本太平記」
...彼のもっとも自信のあるのは「香道(こうどう)」で、香は、その道の大家志野宗心(しのそうしん)に教えをうけたものだという...
吉川英治 「新書太閤記」
...ひとりの遊女香爐を挟んでの恋争いやら何やらを...
吉川英治 「随筆 新平家」
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