...古い由緒をもった原了廓の祇園名物香煎(こうせん)の店の交って居るのは京なればこそである...
岩本素白 「六日月」
...香りの高いはち切れるような女の肉体が感ぜられる...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...香水とは全然ちがつたものである...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...私は水仙の冷え冷えとした高い芬香に...
薄田泣菫 「水仙の幻想」
...二千三百八十九円といふ値で春海(はるみ)に引取られた飛青磁の香炉がある...
薄田泣菫 「茶話」
...しかもこの香り高い文化の下に...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...素焼の狸(たぬき)の容器に這入った線香の火を消した...
谷崎潤一郎 「細雪」
...えも云はず馥(かぐは)しき黒方の香にてあり...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...草の刈られた牧場の香(かお)りが漂ってき...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...思想の花園の香ばしい空気を平和に呼吸しようよ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「あ」膝行(いざ)り寄って線香をあげて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...香水入りの、ランヴァンの菫色のすごい書簡紙で、毎日、長い手紙を書き、六右衛門さんがいちど拝見したら、マリア・アルコフォラドというポルトガルの修道女の〈ぽるとがる文〉の式にせっせと前線へ送っていた...
久生十蘭 「だいこん」
...その香りは何処かしらからますます鮮明に匂ってくる...
堀辰雄 「恢復期」
...台所で香火を供えて願えば...
南方熊楠 「十二支考」
...東国ではこんな薫香(くんこう)を合わせてお作りになることはできませんでしたね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...香潮(かしお)という若者が...
夢野久作 「白髪小僧」
...音楽、光、花、香水、酒気、煙草が作る赤紫の霞の中に踊る者は総て雌雄の蝶となつてしまつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...杖も柄香炉(えこうろ)も...
吉川英治 「新・水滸伝」
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