...その中に線香の紙がきわだって赤い...
芥川龍之介 「日光小品」
...京都の岩井蘭香という名声嘖々たる女流画家に伍して...
上村松園 「最初の出品画」
...新しい香水を作る道楽者もあるが...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...琴と石と香と茶とをそれにつけ足したが...
薄田泣菫 「独楽園」
...とにかくこの生まれて始めて味わったコーヒーの香味はすっかり田舎(いなか)育ちの少年の私を心酔させてしまった...
寺田寅彦 「コーヒー哲学序説」
...クリームの香味にも店によって著しい相違があって...
寺田寅彦 「コーヒー哲学序説」
...その香気の中にペタコが鳴く...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...馥郁(ふくいく)たる香気を発散するような京姫は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...漆塗の印籠蓋を払うと、中に入って居るのは、黒い煉香が数塊、尼はその内の一つを香匙(さじ)で取って、銀葉の上に載せました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...線香などをあげたり口小言でも言うように念仏を称えております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...世に名声も香(かんば)しきことなれども...
福沢諭吉 「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」
...彼の「センダンは双葉(ふたば)より香ばし」と唱うる「せんだん」はすなわち栴檀でそれは楝(れん)の「せんだん」ではない...
牧野富太郎 「植物記」
...隣哉出所齎香炉...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...いよいよ香り高く生えてくるものだとすれば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...七香屋清一は酔っていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...皆の者は共通に匂う潮の香を浴びた思いで柔いだ眼になった...
横光利一 「旅愁」
...しかもあたりには香の高い南国の植物が...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
...空気は香り高く、森は赤と鳶色の光に輝き、勢子(せこ)のどよめき、鋭い銃声は新鮮な自由の歓びに充ち溢れていた...
渡辺温 「絵姿」
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