...仏臭い線香の匂がぷうんと鼻を掠めた...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...そして香港に到着...
梅崎春生 「狂い凧」
...香港から戻って少佐に進級していた...
梅崎春生 「狂い凧」
...乱帙残香独客ノ牀...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...「香(こう)でも焚(た)きましょか」と立つ...
夏目漱石 「一夜」
...芸術的な香気が高い...
野村胡堂 「楽聖物語」
...香川礼子は私共の事務所へ通勤しました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...無闇矢鱈(むやみやたら)に燻(く)べるらしい線香の煙が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その香いは何となく甘たるくて...
牧野富太郎 「植物記」
...宰相君(さいしょうのきみ)よりたけを賜はらせけるに秋の香をひろげたてつる松のかさいただきまつるもろ手ささげてこれも前の歌と同じく下二句軽くして結び得ず...
正岡子規 「曙覧の歌」
...きのふ蘇山人(そさんじん)に貰ひたる支那土産の小筆二本と香嚢(こうのう)とを出させて怪庵に示す...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...松の香を吸っていい心持...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...『知る人ぞ知る』(色をも香をも)」こう子供に言いながらまた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...随って鰻屋の香の物は格別念入り...
山本笑月 「明治世相百話」
...眉香子さんだけある...
夢野久作 「女坑主」
...線香、席料なぞは芸妓と似た組織で、もっと手軽で安値で自由であると思えばいい...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...その間、国香も、むずかしい顔して、疎髯(そぜん)を指でまさぐりながら、チロ、チロと兄弟たちの顔を見たり、良正の煽動的な語気へ、大きく頷いてみせたりしていた...
吉川英治 「平の将門」
...この折の母の息の香や肌の温(ぬく)みは...
吉川英治 「忘れ残りの記」
便利!手書き漢字入力検索