...その温泉の町から折曲一つ折れて奥の院参道へあらたまる釣橋の袂へ提灯がふうわりと灯も仄白(ほのじろ)んで顕われた...
泉鏡花 「遺稿」
...金縁の額になって顕われたのであるから...
泉鏡花 「薄紅梅」
...香をたくというても香のかおりが文字の上に顕われない様な訳である...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...隠れたるものにして顕われざるは無しとの強き教訓...
内村鑑三 「聖書の読方」
...あるいは「祥瑞(しょうずい)」などの事柄を並べて生れぬ前より豪傑であったという意味を顕わしている...
大隈重信 「現代学生立身方法」
...学校の講義のような趣向には顕われて来ない...
大隈重信 「福沢先生の処世主義と我輩の処世主義」
...よくもうちの児(こども)を殺してくれたね」老婆は文世高の忍び込んだことが顕われたと思った...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...勝誇った色をあくまで面に顕わした...
――モウパンサン―― 辻潤訳 「頸飾り」
...末世の今日に至りてはその功徳もようやく顕われ...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...事の顕われた日には大変...
正岡容 「我が圓朝研究」
...ロゴスが本性上存在を顕わにするものであるということはもとよりそれがつねに存在を顕わにすることを意味するものでない...
三木清 「科学批判の課題」
...その思想は自己の偏見であることを顕わにするのである...
三木清 「危機における理論的意識」
...死の苦痛を身の震いに顕わせり...
宮崎湖処子 「空屋」
...はっきりと本当の姿を顕わしたのだ...
山本周五郎 「松林蝙也」
...杉の柾目が神殿の木目に顕われた歳月の厳しさや...
横光利一 「旅愁」
...思わず顔にまでそれが顕われた...
横光利一 「旅愁」
...自分の気持ちをついに顕わすことをさしひかえた自身の...
横光利一 「旅愁」
...渦巻く迅い海流の水面に初めて顕われて来たシシリイの古都を...
横光利一 「旅愁」
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