...繁忙な職務を御鞅掌(ごおうしょう)になる閣下にとって...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...居士はたちまち筆硯(ひっけん)に鞅掌(おうしょう)する忙裡(ぼうり)の人となった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...其向うに椅子を並べてゐる他の醫者は皆この間答に無關係なるものの如く冷やかに各の職務に鞅掌してゐた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...聖堂の試験に応じて及第するや狂歌の名を後進の真顔六樹園(まがおろくじゅえん)にゆづりて幕吏(ばくり)(支配勘定)となり事務に鞅掌(おうしょう)するの傍(かたわら)旧記を閲覧して『孝義録(こうぎろく)』の編纂(へんさん)をなせり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...しかし先生の俗務の鞅掌は決してその詩に禍をしなかつたのみならず却つてそれが先生の詩を内容的に深めてゐる...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...以前と同樣俗事に忙はしく鞅掌したのみならず...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...もっぱら世事(せいじ)に鞅掌(おうしょう)し...
福沢諭吉 「中元祝酒の記」
...この夏の事務の鞅掌(いそがし)さ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...官事に鞅掌(おうしょう)して居ながら...
森鴎外 「鴎外漁史とは誰ぞ」
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